2015年4月26日日曜日

丹波篠山の春 工房近くの様子

ここ丹波篠山もすっかり春
工房裏ではアマガエルが日向ぼっこ


樹皮の模様まで似せた隠遁の術・・


昨年植えた山芍薬(しゃくやく)も花が咲いた




石斛(セッコク)の花は今年は少ない・・



昨日夕方、久しぶりに時間が取れたので
犬を連れて近くの山に行ってきた
山ではまだ八重桜が・・
ヤマザクラもまだ咲いている
YouTube動画UPしました


画面の下には下弦状の月も・・


藤棚の花も少し咲いている


ここにも下弦状の月(画面上)


早くもクマバチが蜜を吸いに来ていた
昨年の様子(YouTube動画)




自然の造形物には
いつも感心させられる











さて、連れて行った犬は
ボートに乗った釣り人に興味津々


泳ぎが得意なので
引き止めるのに一苦労・・




夕日を受けるヤマザクラ



さてこちらは現在使用中の自動車キー
先日、メインキーを紛失したので、これはスペア・キー
キーホルダーを自分好みにしたら
紛失しないだろうという猿知恵・・
大好物のミカンであります


合成樹脂製とは思えない存在感・・
食品サンプルのメーカーから発売されているものです

2015年4月23日木曜日

硬口の再生伊予砥が商品化されました

さゞれ銘砥で開発中の
再生伊予砥の硬口が商品化されました(参照
早速試し研ぎを行いました
YouTube動画参照下さい
研いだ鉋身は以前紹介した羅生門銘の寸六

動画で最初に使ったのは
最初に製品化された再生伊予砥の普通の硬さのもの

2分ほど研いだ状態
刃先から鎬(しのぎ)面までの幅は8.5mm
通称 三分研ぎ(6mm前後は二分研ぎ)

刃先の拡大画像(約180倍)

次に使ったのは
新製品の再生伊予砥・硬口

肉眼では普通口のものに比べると
緻密に研ぎ上がっているように見えます

ですが、研ぎ傷の状態は
それほど変わらないように感じます

次に天然伊予砥の硬口を使ってみました

天然砥石独特の
しっとりとした研ぎ上がりです

研ぎ傷もやや浅いように感じます

次に使ったのは同程度の硬さの三河名倉
層は八重ボタンといった感じです

肉眼では再生伊予砥の硬口と
同じように見えます

研ぎ傷は上の天然伊予砥と同様
といった感じですか・・

これは動画では使っていませんが
参考として
シャプトンの刃の黒幕#1500を
使ってみました


かなり深い研ぎ傷です

再生伊予砥の硬口で研ぎ直しました

研ぎ傷の深さの差は歴然としています
こうしてみると
再生伊予砥は人造中砥と天然中砥の
中間的な研ぎ傷が付くような印象を受けます

そして仕上砥ぎは
京都梅ヶ畑、菖蒲産の仕上砥を使ってみました
八枚層のような質感のものです

1分ほど研いだ状態
程よい硬さで研ぎ易く
鋼(はがね)は光る程度に
そして地鉄(じがね)は微塵に曇ります

これで充分仕事で使えます

羅生門独特の刃先の状態
焼きが強靭に入っているためか
刃先はやや荒れていますが
通常の仕事でしたら
削り肌にはほとんど影響は及びません
鉋の場合は刃先の強靭さが重要なので
これくらいの状態が永切れしてくれます

2015年4月20日月曜日

今日の作業 工房の様子 そして刀匠松田次泰氏の話

ニス塗りの合間に


次に製作する2台の特注ギターに取りかかりました
これはサウンドホールの縁飾り
YouTube動画参照下さい

響板のドイツ・スプルースを膠・ニカワで接ぎ合わせ


YouTube動画で見つけた興味深い内容の動画
刀匠 松田次泰氏の話

2015年4月14日火曜日

古い短刀を木工小刀として使う

焼け身で鈍(なまく)ら
になった古い短刀を
手に入れ仕事で使う
特殊小刀を作ってみました
形状は先般手に入れた
備中鍛冶の
中西佑水氏の小刀と
同様のものに形成しました

焼きが戻っていても
グラインダーにかけると
精緻で細かい炭素鋼系の
火花が飛びました
これまでの経験から
このような火花が飛ぶものは
小刀として優れているものが
多いので
期待が持てそうです

焼き入れをやり直した
状態(参照

やや低めの温度で
焼きを入れたので
焼戻しは160度ほどで
10分やってみました

焼戻し後、両側から同様の
角度で刃角度が30度ほど
になるように
研ぎ上げましたが

研いだ感じでは
かなり強靭な焼きが
入っている手応えが
ありました


柔らかめの材で
試し削りをやってみましたが
かなり切れが重いので

再度、約190度で20分ほど
焼戻しました
これでかなり切れが軽くなり
削り肌も美しくなりました

さっそく仕事で使ってみました

なかなか良い具合です
その後
硬い本黒檀の木口削りを
やってみましたが
木口削りの切れも
軽く行えました

本黒檀の木口削りを行った後の
刃先の拡大画像(約180倍)
刃先にほとんど
変化はありません
研ぎ上がりの状態も良く
かなり練れた粘りのある
鋼のような印象を受けます
このような刃先は
現代製の玉鋼では
あまり見られないような
気がします
この短刀は、時代は古くても
江戸時代の中頃と思われ
日本刀の出来としては
凡庸ですが
それでも刃物としてかなり
優れているのに
正直なところ
驚かされました・・

こちらは先に紹介した
佑水銘の小刀
鋼は青紙スーパーだと
いうことですが
切れはこちらの方が
さらに軽く
これにも驚かされた
次第であります・・

アールがきついところは
この幅の小刀では
やや削りづらいので
もう少し刃幅を
狭くしたいところです