2016年10月18日火曜日

鋸ヤスリを改造

以前改造して作った短い鋸ヤスリが
かかりが悪くなってきているので、新たに作ることにした

今回は、コテ付きのものを長さを短くすることに・・

これくらいでカット

金属切断用のディスク・グラインダーを使う


切れた

カットした先端部も利用しようと思う

このように木片に接着する

5分間硬化型の二液製エポキシで接着


出来上がり

さっそく19世紀ギターの修復で使う


なかなか具合がよい

もう一息ですかね・・
場合によってはノミや小鉋も使う

木片に接着したものも

こういった際を削るときに役に立つ




指板接着完了

2016年10月17日月曜日

工房の様子

製作中の2台の特注ギターは

ニス塗りにかかりました


そして、こちらは修復中の
2台の19世紀ギター

指板Shibanを剥がしているところ




19世紀ギターの横板や接着面には
このように櫛刃鉋で削ったような跡がよく見られます
右は手持ちの櫛刃鉋ですが
19世紀ギターのものは、この鉋の刃の形状よりも
細かいことが分かります

手持ちの櫛刃鉋は
古い会津鉋、重輝銘のもの(参照






2016年10月16日日曜日

鉋かけ台の「当止め」の調整


「当止め」の挿し込み具合の調整は
どうやってやるのか、という問い合わせが
動画のコメント欄でありましたので
紹介しておきます

「当止め」は何度も出し入れしているうちに
徐々に緩くなってきますので
緩くなった場合は摩擦を大きくする必要があります
その場合

私はこのように
瞬間接着剤を塗って層を作り

接着剤が固まったら
ヤスリで均し



収まり具合を確認
摩擦が大きすぎる部分があったら
使い易い程度になるまでヤスリで調整を行います 

一度調整を行うと、数年は大丈夫です
「当止め」の材質は私は黒檀Ebonyを使っています

2016年10月13日木曜日

神戸長田教会 Gallery with 佐野由美さんと 「パタンの空」  

昨日は神戸の長田教会まで足を運びました
以下、教会内に設けられている Gallery with の
パンフレットを紹介しておきます
別タブ、あるいは別ウィンドウで開くと
大きな画像を見ることができます






ギャラリー内の様子
この教会は神戸の震災にも耐え
震災後は佐野さん一家はここに避難され
画家である由美さんのお父さんは
ここで絵を描かれていたそうです


2002年の冬
由美さんがこの世を去った3年後になりますか
由美さんの手記 「パタンの空より」を読む機会があり
それに目を通していると
頭の中に音楽が流れてきました
読んでいる間、ずっとその曲が
繰り返し頭の中で鳴り続けるのです
読み終えて、ふと、この曲を楽譜にするべきでは
という思いが浮かんだので
ギターを手にすると、あれよあれよ、という間に
楽譜になってしまったのです

その曲には「パタンの空」というタイトルを付けました
由美さんがネパールを訪れ
帰国予定までの間
その地の空模様のように由美さんの
心の内も変化していっているのが
手記の「パタンの空より」から手に取るように
こちらに伝わってきました
その空模様、心模様が私の心の中で
曲となって響いたのだと思うのです
そういった曲です

その曲を昨日、由美さんの作品に囲まれて
録音してきました
拙い演奏ですが、1回録りで
やり直しはしないつもりでやりました
その演奏と由美さんの作品とコラボさせてもらい
その動画をYouTubeにUPしました

使った楽器はこの画像のように
自作の19世紀ギター、Laprevotteタイプです
一緒にカメラに収まって頂いたのは
由美さんのお母様、佐野京子さんです
ご協力頂き、感謝です

以下、私好みの由美さんの作品・・




こちらにある仏足群
ついつい連想してしまいました・・