2017年12月18日月曜日

独鈷石と組紐

数年前に手に入れていた
独鈷石の一種とされる遺物
厳密には環状型有孔独鈷石と呼ぶらしく
用途不明で装身具とされているものです
ところが、先日工房に寄ってくれた陶芸家の須藤さん
これは組紐の道具として使われたのではないか
と指摘してくれたので

黒檀でレプリカを作ってみることにした
須藤さんの知り合いに組紐をやっている人がいるそうなので
その人に試してもらうことになるかも・・
果たして結果はいかに・・

これは日本の縄文遺跡から出土したもの
(日本原始美術大系から部分転載)

秋田県から出土したとされるもの
こちらはやや大きく、長さは16.6cm
名称は独鈷型石斧
とされていますが
どう見ても斧ではありませんね・・

これもそうです

こういったものも出土しています



小刀で適当に面取りをして

出来上がり
この後、台を作っていく

一つ出来上がり


ドイツ製の簡易組紐セットが届いたので
それを参考に

適当にやってみました


なんとか出来ましたね・・

2017年12月14日木曜日

アンモナイトの断面の形状いろいろ

アンモナイトの断面の形状いろいろ
最も縦長のものから、最も横長のものまで


最も縦長のものと横長のもの

全体がパイライト(黄鉄鉱)化している
断面にパイプ状の連室細管が確認できる
ここまでハッキリとした連室細管が見える化石は珍しい

2017年12月12日火曜日

2017年12月10日日曜日

楽只堂年録から保宇木と卯木

八木書店から樂只堂年録の六巻が届く
この巻で興味深いのは、徳川将軍家の側Soba用人であった
柳沢吉保Yoshiyasuが自身の参禅記録を
納める函を作らせた際の注文図
長さ約37cm 、広さ約11cm 、高さ約8cm

覆蓋と内部に倭錦が張られている

解説では、この函は卯木(空木)が使われているとなっているが

本文では「以保宇ノ木ヲ作レル之ヲ」となっていて
この文は「保宇の木を以て之を作る」としか読めない
卯木Utsugiは細枝の灌木で
しかも内部は空洞であり
木釘や楊枝としては使われるが
幅8cm 以上の板はまず取れない
「保宇ノ木」は文字どおり読めばホウノキ
朴の木・ホオノキ以外にあり得ないのではないか・・
ホオノキならば、当日から
刀の鞘などとして使われていて
また、正倉院に収蔵されている
木製品にも使われています


2017年12月5日火曜日

播州姫路の革と膠・ニカワ

12月2日の姫路の様子

ここ篠山では雑木山の紅葉は
ほぼ終わってますが
姫路はちょうど盛りでした

姫路は革の産地でもあるので
19世紀ギター用ストラップを作るための革をゲット

こんな本も売られていたので購入しました
「姫路皮革物語」

膠の歴史も紹介されています
明治時代になって牛皮をアルカリ処理するようになり
皮から煮出される膠の接着力が著しく低下したらしい
古来から行われている方法で煮出した膠は接着力が強く
悪臭もほとんどないということです
播州の革は現在ではアルカリ処理はなされておらず
膠も優れていて臭いはほとんどありません



この播州粒膠・ニカワは
現在私が使っているもの
たいへん優れていて、臭いはほとんどありません