描かれている鳥は
鵜のように見えます
画面奥から水辺に
飛んで来ているので
そこは餌場でも
あるのでしょう
ということは時間は朝で
画面奥の太陽は
朝日ということになります
工房近くの白鷺の群れも
朝、ねぐらから餌場に行き
夕方にねぐらに戻っています
こちらは
古来行われている
鵜飼ukaiに使われている
鵜u(海鵜)
棟方志功が描いた
善知鳥utoのようにも
見えますが
実際はこのように
頸が長くはないので
善知鳥ではなさそうです
善知鳥は
能の演目にもあり
公演ポスターには
棟方志功の版画が
使われていたりしますが
善知鳥はこのように
頸が長い鳥であるという
誤解を招くかもしれませんね
こちらは
平安時代後期に描かれた
平家納経の挿絵ですが
この絵にも同様の
群れて飛んでいる
鳥が描かれています
以下、平家納経の挿絵
飛んでいる鳥は
雁(カリあるいはガン)
のようにも見えますが
雁は冬場だけ日本に
飛んでくる渡り鳥です
この絵には蓮の花が
描かれているので
時期は夏ということになり
雁ではなく他の鳥
ということになります
以下、平家納経の挿絵
こちらは
平安時代に描かれた
信貴山shigisan 縁起絵巻
以下同じ
このような鳥の描き方は
当時好まれていたのでしょうか
また
信貴山縁起絵巻の絵は
同じ時代に描かれた
年中行事絵巻の絵と
雰囲気がよく似ていて
そのことにも興味が涌きます
表現にほのぼのとした
雰囲気がある