2022年8月19日金曜日

円仁の巡礼と蛸薬師

 

工房入り口に置いている
青銅の器の底に
蜘蛛の巣が・・


マリモのよう・・

平安時代の僧
円仁ennin慈覚大師が
中国の唐に渡り
9年間を過ごした際の日記
「入唐求法巡礼行記」
これは漢文で書かれていて
これを
エドウィン・O・ライシャワー
というアメリカ人が1950年代に
英語に訳し、出版された
それを読んだアメリカ人女性が感動し、円仁が当時歩いた道を
25年かけて巡り

その旅行記が出版されている
という不思議な巡り合わせ
世の中おもしろい

さらにおもしろいのは
円仁が帰国途中
嵐を鎮める祈願のため
海に投げ入れた自ら
彫った御守りの
小さな薬師如来像が

帰国後しばらくして
肥前松浦の海で
蛸が絡み付いた状態で
発見されたらしいのだが
何と発見者は
円仁自身だったという逸話
円仁はその薬師如来像の
大きなものを彫り
再会した小さな像は
胎内仏として
納めたということで

その像は現在、東京目黒の
蛸薬師成就院の
本尊になっている
という不思議な話

東洋文庫から
1970年に出版されている
「入唐求法巡礼行記」の
訳・注本から
承和五年(838年)
日本出航のときの日記

五台山に至った際の日記

9年後、承和十四年
帰還の様子

2022年8月17日水曜日

ニス塗りにかかる そして琵琶の撥を補修


製作中の特注
19世紀ギター
Laprevotte 
ラプレヴォット・タイプ
弦長640mm
ニス塗りの状況

着色には
ウッド・ジェル・ステイン
を使ってみた

ムラになりにくく
ある程度の目止めもでき
なかなか具合がよい

響板はクリア・シェラックで
仕上げていく

こちらは
筑前琵琶の補修

この撥は、数年前
先端の摩耗した部分に
継ぎ木したものですが
再度補修の依頼があったもの
数年でここまで
先端が摩耗するほどの
練習量に驚かされます

補修を終えた状態



2022年8月15日月曜日

鳳凰のような雲 そして保護色


鳳凰のような今日の雲


こちらは工房入口の
アマガエル
保護色完璧・・?



工房では琵琶撥の補修


摩耗した先端部を削り
別のツゲ材を接着する

使った鉋は古い清忠銘寸二
鋼は青紙1号と思われる

刃先がこのように
摩耗して白くなっていても
よく切れてくれる
このような鉋には
なかなかお目にかかれない

2022年8月14日日曜日

ブリッジ接着 そしてコブヒトデ


ラプレヴォット・タイプの
ブリッジを接着

クワガタ曲線


こちらはコブヒトデ

アサガオと一緒に


色を着けて遊ぶ



こちらは自然の色


2022年8月13日土曜日

自然の造形物は師 そしてクワガタ曲線

 

ブリッジを作るときは
昆虫標本を参考にする





こちらは
金属工芸作品の蜘蛛
よくぞ作ってくれた



そして自然の造形物
マメスナギンチャク

それをフギュア化する
作家さんが存在するのは
嬉しい

これはクラゲの一種
自然は不思議・・