2023年4月14日金曜日

工房の様子 黒蝶貝象嵌

工房の様子


モダン・タイプ響板接着

19世紀ギター
Laprevotte タイプ

こちらは先日紹介した
修復中の古い楽器
ヘッドには風景画のような
模様が出ている
黒蝶貝を象嵌
コンスタブルの風景画のよう






コンスタブルの風景画


2023年4月12日水曜日

工房の様子 力木接着


製作中の19世紀ギター
Laprevotte タイプ
力木接着


そしてヘッドの挽き出し


弦長650mm の裏板

同時に進めている
ミラネーゼの修復

指板に象嵌された貝を
再度嵌め込むため
嵌め込み箇所を
削っているところ
小さな彫刻刀は
糸鋸の刃を加工して
自作したもの

出来上がり


加工に使った小さな彫刻刀
左から二番目の平刀は
刃幅0.8mmで、これは
細いヤスリを焼き戻して
自作したもの

2023年4月9日日曜日

屏風絵 絵巻 版画

 
版画家、畦地梅太郎の版画
何とも言えない魅力がある


こちらは古い小屏風に
印刷の蒔絵を貼ってみた



破れて穴が開いたところには
小さな菩薩を・・

こちらは野菜のオッサン

2023年4月8日土曜日

工房の様子 サウンドホール


これから製作に取りかかる
19世紀ギター
弦長630mm

楕円形のサウンドホールを
小さな回し挽き鋸で切り抜く



次に小さな繰小刀で
整える


サンドペーパーで仕上げ


2023年4月6日木曜日

モーツァルトとフォルテピアノ

モーツァルトが活躍していた頃の鍵盤楽器は弦を鳥の羽ではじいて音を出すチェンバロからハンマーで叩いて音を出すフォルテピアノ(ハンマークラヴィーアHammerklavier)に移行していた時期で、モーツァルトも21才のときにアウクスブルクを訪れた際に鍵盤楽器製作家のシュタインの工房でフォルテピアノを弾かせてもらっている。音の強弱をつけることができ、音質も豊かなフォルテピアノをモーツァルトはたいへん気に入り、それ以来フォルテピアノを使ったとされている。

製作家のシュタインは演奏も達者だったようで、モーツァルトの手紙では「三台のピアノのための協奏曲」の公開演奏会ではシュタインが第三ピアノを担当したと書かれている。

また、シュタインの工房を訪れた際のシュタインの話を説明している手紙では「彼のピアノは寿命が長いという評判で、響板が割れたり、裂けたりしないように注意しているということです。ピアノ用の響板を仕上げると、それを大気、雨、太陽熱、などあらゆる魔物にさらして、それで割れ目を作り、木片をそこに膠(ニカワ)で接着します。そうすると強くしっかりした響板になるということです。もし板に割れ目ができれば、彼はまったく御満悦です。今後それ以上のことが起きないという保証になりますからね。ときどき彼は自分で刻みを入れて、もう一度ニカワで固め、ほんとうに強固なものにします。」と書かれている。

シュタイン製フォルテピアノ
1775年作

シュタインの肖像画
白水社刊行
モーツァルト書簡全集
から部分転載



モーツァルトが使っていた
ヴァルター製フォルテピアノ
1781年製
黒鍵盤は黒檀、白鍵は牛骨が
貼られているらしい