2024年11月6日水曜日

南方熊楠の燕石 蝙蝠石 三葉虫


明治から昭和にかけての
博物学者、南方熊楠
Minakata Kumagusuの
コレクションの中に
燕石があるのだが
それは中国では蝙蝠石と
呼ばれている三葉虫の化石で
現在では燕石といえば
スピリファーの
化石とされている
だが「燕石考」という論文では
スピリファーのことにも
言及しているので
スピリファーのことを燕石
というのも当然
知っていたものと思われ
スピリファーを
コレクションしていなかった
だけのことと思われる

上の画像の右の
プレートの一部を拡大したもの


Drepanura premesnili
ドレパヌラ・プレメスニリィ
という三葉虫の尾の部分 
中国北東部山東省産
時代は中期カンブリア紀

これも同じ三葉虫の部分と
思われる

三葉虫ネオメタカンスス

ハルペスと名付けられている
三葉虫化石

これは現在一般的に
燕石enseki と
呼ばれている
スピリファーの化石

別種のスピリファー

南方熊楠の論文
「燕石考」で紹介されている
スピリファー

同じく江戸時代のもの
編者は稲若水となっているが
稲生若水のことと思われる
この図では雄と雌として
挙げられているが
実際は違った種類で
熊楠は「日本人は古来
天然の産物で互いに
よく似たものを
一方は他方の変形と
思い込む習慣が強かった」
と補足している

2024年11月4日月曜日

木材の節art 謎の深海魚 そして

 

製作中のルネサンスギターと
バロックギターの部材を窓鋸で製材




挽き終えた端材の節が

口のようで

こちらは目のように見えたので

ついつい落書き

ルドンの絵を連想

こちらは別の板
鋸で挽いていたら
深海魚が見えたので

即興で作ってみた

2024年10月30日水曜日

丹波産青砥 そして天然砥石館

11月3日兵庫県三木市にある
画廊喫茶風らんで
拙作の楽器を使った
コンサートが開催されます
私も何曲かギター伴奏で
参加します
お近くの方、ぜひ

午前中の作業
製作中のバロックギターと
ルネサンスギターの
ヘッド(メープル材)を挽き出す
この鋸は刃渡り一尺(約30cm)
の窓鋸

刃が荒目で
窓が切ってあるので
挽きが軽い
以前UPした窓鋸挽き動画

こちらは一尺ガガリ鋸
これは軟材用に
アサリ(刃の左右の振り挽き幅)を
調整しているので
粘りのあるメープル材を
挽くにはちょっと無理がある


挽き跡はどちらも滑らか


そしてこれは複目縦挽き鋸
挽き幅が狭く挽き跡が滑らか




縦挽き鋸三態


午後からは京丹波亀岡にある
天然砥石館の取材を受ける
現在、丹波産青砥は
採掘が行われていませんが
まだまだ山には眠っている
ということで
復興に向けての普及啓発動画を
制作されているそうです
その一助となれば幸いです




製作中のルネサンスギター
午前中挽き出した
メープル材も鉋かけを
撮影してくださいました

2024年10月29日火曜日

ギター製作、響板と裏板接着 そしてヒザラガイ



製作中のバロックギター
横板の幅を決めているところ


鉋で仕上げていく
右は荒削り用で
左は仕上げ削り用
どちらも古い会津鉋



謎の物体と一緒に


ルネサンギター響板接着


そして裏板接着

この状態を見る度に

ヒザラガイを連想してしまう