2013年5月3日金曜日

日原大工の棟梁が使っていた国弘銘寸六鉋身を研ぐ


播州(兵庫県南部)日原大工の棟梁が使っていた
国弘銘の鉋身2丁の内
寸六長台の身を研いでみました
YouTube動画UPしました 下地研ぎ 中研ぎ 仕上研ぎ


左が寸六長台の身(身幅67mm)
右は寸三小鉋(身幅54mm)


寸六鉋身、研ぎ始める前の状態


裏押しを終えた状態
裏押しは以前UPした動画と同様ですので


今回の研ぎでは写真撮影は
動画撮影の合間でしか行いませんでした
これは福井県産常慶寺 ・赤砥で
下地研ぎを終えた状態






これは中研ぎ最後の段階
山形県産の硬めの改正砥をかけた状態です


山形県産・改正砥
この前段階は、荒研ぎとしてシャプトン「刃の黒幕」#320→
同じく「刃の黒幕」#1000→福井県産浄教寺(じょうけんじ)赤砥
動画では、最初の研ぎは常慶寺・赤砥で大丈夫と思って
研ぎ始めましたが、思っていた以上に鎬(しのぎ)面を
修正する必要があったので、荒研ぎに戻しました

中研ぎで使った砥石は、最初に荒目の沼田砥(砥沢虎砥、群馬県産)→
中目の沼田砥(今戸虎砥、群馬県産)→
細目の山形県産改正砥(写真上)


この砥石は京都梅ヶ畑産と思われますが
産地までは同定できない産地不明の戸前です
この砥石の前には中継ぎとして
京都梅ヶ畑産中世中山砥をかけました

上下4枚の画像は最終仕上研ぎ後の状態








刃先は問題なく、微塵に仕上がっています

寸三小鉋の研ぎはこちら


2013年5月2日木曜日

新作 特注ラコート・タイプ  Bubinga仕様


新作 特注Lacoteタイプ 弦長640mm

右クリックで別ウィンドウで開くと
大きな画像を見ることができます






ブリッジの材質は黒檀・Ebony


さざ波のような美しい杢が出ているブビンガ材





指板はフレットが全く出ていない










糸巻きはSloane製 Leaf Bronze 仕様


新作 19世紀ギター 特注ラコート・タイプ Maple仕様


新作 特注Lacote タイプ 
弦長640mm
別タブで開くと
大きな画像を見ることができます



横・裏板は深い杢の
カーリーメープル 





フレットは19世紀の
オリジナル・ラコート同様の
洋白銀・板フレット

ペグは市販品ですが
ノブと弦を巻き付ける
ローラーの回転比が
4:1になっている優れもの
軽い回転で音程の微調整が
楽に行え従来のペグのように
調弦で手首を痛めたり
することもないでしょう
これはペグの革命と言っても
過言ではありません



2013年5月1日水曜日

藤四郎銘十本組鑿の六分鑿を研ぎ上げる


千代鶴是秀作と思われる藤四郎銘の十本組鑿の内
六分鑿を研ぎ上げてみました
以下の画像3枚は研ぐ前の状態








まず裏の研ぎから
最初にシャプトンの「刃の黒幕」#1500を使いました
動画参照下さい


次に天然砥石の三河中名倉(アツ層)をかけ


裏の仕上は京都梅ヶ畑・奥殿(おくど)産白巣板を使いました
動画参照下さい





次に鎬面を研いでいきます
まず荒研ぎとして、シャプトン「刃の黒幕」#320をかけ


中研ぎとしてシャプトン「刃の黒幕」#1000で研ぎました



中研ぎの続きと仕上げ研ぎの動画では
最初に産地不明の中砥(粗め)
次に硬めの佐伯(さえき)砥、そして三河中名倉のアツ層
仕上げ研ぎの最初は、中継ぎとして
京都丹波・奥ノ門産の戸前
最後に京都梅ヶ畑・中世中山産の
やや硬めの戸前を使いましたが、動画撮影後
この中山産の硬めの戸前で最終仕上げをしました










刃先は美しく仕上がっています