2013年5月6日月曜日

鉋削り比べ


播州(兵庫県南部)三木市発祥とされる
日原大工の棟梁が使っていた国弘寸三小鉋と
現代の名工、新潟県与板の刃物鍛冶
舟弘こと船津祐司氏が鍛えた「天慶」銘の小鉋(鋼は特殊鋼系)
そして古い会津鉋、重道銘の寸六鉋で削り比べをやってみました

左から天慶小鉋(身幅42mm)、國弘寸三小鉋(身幅54mm)
そして右は先般手に入れていた重道寸六
刃角度は3丁ともほぼ同じで、約27度 
ブログ参照下さい
ここで紹介している最初の重道鉋身が今回のものです




動画では最初にセドロ材(Spanish cedar)を削り
次にメープル材(Maple)を削りましたが
この画像はメープルを削ったものです
(製作中の19世紀ギター、ラプレヴォットLaprevotteタイプの
1枚板の裏板になるものです


この國弘寸三小鉋は前回最初に削り比べを行ってから
刃は研いでおりません
刃先はまだまだ健全で、驚くほど永切れします




そして天慶の小鉋ですが
特殊鋼にもかかわらず切れは軽く
メープルでも心地よく削ることができます






刃先もまだまだ健全です




最後に会津鉋の重道寸六
炭素鋼なので切れは軽く
永切れが期待できそうな手応えを感じます


刃先は問題ありません




動画の削り比べを行った後
國弘と天慶で樫の木を削ってみました
堅い樫の木も難なく削ることができます


刃先はまだまだ大丈夫です
何という強靭さでしょうか・・




こちらは天慶小鉋


鉋台にする堅い樫の木ですが
このように滑らかな削り肌に仕上がります


切れはまだ止んでいませんが
國弘に比べると刃先の摩耗がやや見られます



2013年5月5日日曜日

國弘鉋と会津鉋「重道」 削り比べ メープル削り


前回、セドロ材を削ったままの状態から
今度はメープル(Maple)材を削ってみました
YouTube動画UPしました


最初に國弘寸三小鉋から
粘りの強いメープル材を荒削りしてみましたが
切れは軽く、驚くほど永切れします


まだまだ刃先は大丈夫です



次に國弘寸六長台鉋
これも切れは軽く、永切れします


刃先も問題ありません



重道寸六も同様に切れは軽く
國弘に劣っていません


刃先はまだまだ大丈夫です


國弘鉋と会津鉋「重道」鉋 削り比べ セドロ材削り


播州(兵庫県南部)日原大工の棟梁が使っていた
國弘銘鉋2丁と古い会津(福島県)重道寸六
セドロ材(Spanish cedar)を削ってみました
YouTube動画参照下さい
左から重道寸六鉋、國弘寸六長台鉋、國弘寸三小鉋


刃角度はどれも約27度



動画で最初に使っている國弘寸三小鉋
刃口が広めですが、そのような削り屑が出ています


動画では荒削りを行いましたが
削り肌は問題ありません


刃先はまだまだ大丈夫です



次に使っているのは國弘寸六長台鉋
これもやや刃口が広めですが
問題なく削ることができました


これも削り肌は滑らかです


こちらも刃先は変化ありません




最後に重道寸六


削り肌は問題なく


刃先はまだまだ大丈夫です


2013年5月4日土曜日

日原大工の棟梁が使っていた國弘寸三鉋を研ぐ


播州(兵庫県南部)発祥とされる日原大工の棟梁が
使っていた国弘銘寸三小鉋の刃を研いでみました(画像右)
先に寸六長台鉋の刃を研ぐ動画を
YouTubeにUPしましたので
今回は画像のみ紹介します

これは研ぐ前の状態

裏押しを行い、その後天然砥石で仕上げた状態

鎬面を研ぐ最初の砥石は
シャプトン「刃の黒幕」#320



次に同じくシャプトン「刃の黒幕」#1000



次は福井県産、常慶寺 ・赤砥で
人造砥石#1000の深い傷を消していきます



次に使ったのは群馬県産の沼田砥・砥沢虎です
これはやや粗めですので



同じ沼田砥でやや細かめの今戸虎で
砥沢虎の傷を消します



中研ぎの最後として硬めの改正砥(山形県産)をかけます

こうして徐々に研ぎ傷を消していった方が
仕上げ研ぎが楽に行え
結果的には早く研ぎ上げることができます


ここからは仕上げ研ぎです
最初に中継ぎとして、京都梅ヶ畑・中世中山産の戸前をかけ



最後に同じく梅ヶ畑産(山は不明)の
やや硬めの戸前で仕上げました



刃先は問題なく微塵に仕上がっています