2009年8月19日水曜日

我が家のカッターナイフ

我が家のカッターナイフは
これでござんす

材質は、左は大阪府と奈良県の境にある
二上山(にじょうさん)で 産するサヌカイト
右のものは、ナイル川で拾われたフリント
古代では、どちらの石も
石器の素材として普通に使われていました

原石をうまく割ると
このように鋭利な刃物になります
  コピー用紙もこのように スッパリと切ることができます
  これは黒曜石ですが(ガラスと同質)
さらに切れ味が鋭く
産毛でも剃ることができます
ですから、古代の人々も
これらの石器で髪を切ったり
髭を剃っていたことは容易に想像できます
原始人というと髭も頭髪も伸び放題という
イメージがあるようですが
そんなことはないと私は思います
古代人もオシャレだったのですよ、きっと
縄文時代にはも使われていたし
装身具もいろいろとありました 美容室に
ネイル・サロンなんかもあったりして・・

2009年8月18日火曜日

カエルにカエル

工房入り口の脇に
カエルの置物(韓国李朝風の水滴・書道用具)
置いています
そこにアマガエルが身を寄せていました
まだ小さい子供です

今年は雨が多かったせいか
近くの稲田のオタマジャクシが一斉に
カエルになって、あちこちで
ピョンピョンという現象が二度目になります

我が家の周りにもたくさん寄って来ています
ダイナマイトの上に乗っている
大胆不敵なお方

2009年8月16日日曜日

蝶貝三態

耀貝には、他に二枚貝の種類で蝶貝があります


これは19世紀の東西の調度品ですが

上は日本の江戸時代の櫛
下は同じ頃のヨーロッパのフォークです





この櫛は長さ12cm、最大幅3cmあります
これだけの平面のものを切り出すにも
かなりの大きさの原貝が必要です
それにしても、加工しにくい貝を
よくもここまで仕上げたものです。脱帽します

江戸時代の櫛は他にも ここで紹介しています
蝶貝は平たく大きいとはいえ
このフォークの柄のように長く厚みのあるものを
切り出すには、かなり大きなものが必要です
私が持っているものでは
ちょっと厚さが足りないかもしれません
内側の中心部はそれほど色の違いはありません
白蝶貝と黒蝶貝の一部が切り取られていますが
これは私が楽器の装飾に使ったものです
19世紀ギターのブリッジの装飾

蝶貝は楽器の装飾にも多く使われてきました
色合いによって、黄蝶貝、黒蝶貝、白蝶貝があり
どれも平らで大きくなります
特に白蝶貝は肉厚ですので、加工品の素材として
古来からよく利用されてきました
右下の白蝶貝は最大直径が25cmあります
30cm以上のものもあるということです
左下の黒蝶貝でこれほど大きなものは他に知りません
これで20cmあります


2009年8月15日土曜日

夜光貝

これは奄美大島で採れた夜光貝です
直径は18cmほどありますが
大きなものは20cm以上になります
この表面を削り、磨きあげると

このように美しい輝きの層が現れます

平たいところは、螺鈿(らでん)細工などに利用され
正倉院の収蔵品などにも多く使われています
また、能面に使われる胡粉は
この夜光貝から作られるということです

そして、これは素材としては使われない
芯の部分を利用して作られたものです
孔雀(クジャク)のようです


どこで作られたものかは判りませんが
台の作りの粗雑さから見て
どこかの、お土産用 としてつくられたもののようです
しかしながら、この発想には脱帽します

2009年8月13日木曜日

耀貝の魅力

耀貝には、アワビ貝、夜光貝、蝶貝など
様々ありますが、これらの輝きに
古来から多くの人が魅せられてきました

これはアワビ貝の一種で
ニュージーランド近海で採れたものだということです
同様のものはメキシコ湾近海で採れるものがあり
一般にメキシコ貝と呼ばれています
ニュージーランドやオーストラリア近海のものと
メキシコ近海のものは色あいが違います
メキシコ貝は日本の木工芸家
黒田辰秋氏が使用していたことで有名です

ところが、同様のことは
トリニダードトバコの人たちも行っているのです


これはトリニダードトバコの工芸品ですが
魚にしてしまったところに、大いに興味を覚えます
日本人には、まず発想できない感性だと思いますね


こうして手に持つと、その感触は本物そっくりなのです
クネクネとした動きにウロコの感触・・

メキシコアワビの表面の様子は
海の色でもあり、さざ波の模様でもあります
そこに生息する魚を作ろうと思うのは
当然なのかもしれません

因みに、美しい緑色の翡翠(ヒスイ)の産地である
新潟県糸魚川の渓谷の水の色は
深い翡翠色と同じなのです