2013年1月1日火曜日

和束産青砥恐るべし ハイス全鋼鉋刃を研ぐ


YouTubeにUPした研ぎ動画の画像を
抜粋で紹介しておきます

和束産青砥でハイス全鋼鉋刃を研いでみたのですが
反応よく、強い研磨力を発揮してくれました
これには正直驚きました。粒度は約#1200








これは動画で試しに使ってみた丹波亀岡・岡花産青砥
通常の刃物には優れた力を発揮するこの中砥も
ハイス全鋼にはほとんど反応しませんでした




沼田・今戸虎砥は何とか反応してくれました
粒度は約#1200








これは以前紹介した新潟産改正砥・笠堀砥
粒度約#1500








そして奥ノ門産白巣板で仕上げましたが
この砥石もハイス全鋼には異常に良く反応します





以下省略します

丹波篠山 元日 元旦と夕日


丹波篠山

平成25年 2013年1月元旦 午前7時頃
もうじき日の出



西の天空にはまだ月が明るく輝いていました



午前8時の様子



動画UPしました



月はこの後10分ほどで西に沈みました






午後4時50分頃 元日の夕日が沈みました
動画UPしました


2012年12月30日日曜日

自作 仏頭


大掃除を終え、工房玄関も模様替え・・
めったに開けない抽斗を整理していたら
30年ほど前に彫った仏頭が出てきたので
このように置いてみました・・








昨夜は朧月夜でした


沼田砥を使って石社銘寸八鉋を研ぐ


YouTubeにUPした動画の画像を紹介しておきます

これは前回の動画でも使った京都相楽郡和束産の青砥


動画では石社(いしこそ)鉋寸八を研いでいますが
この画像は常三郎銘の寸八です
鋼はスウェーデン・サンドビック鋼のなかでも
1970年代の優れたものが使われているということです

次に使った中砥は群馬県産の本沼田砥
これは以前紹介したひょうたん沼田砥の層よりも
上にあった層だということで
ひょうたん沼田砥よりも柔らかい石質です

それでも締まった石質なので
目起こしをして研ぎました


仕上げ研ぎの中継ぎは
京都梅ヶ畑・鳴滝産の戸前

やや柔らかめで良く反応し
強い研磨力があります


最後の鏡面仕上げは
同じく梅ヶ畑の中世中山間府で採掘されたもの

硬めですが硬さを感じさせない砥当たりで
心地よく研ぐことができます
小振りかがな文句なしの仕上砥です


これは動画で研いだ石社銘の寸八鉋身

研いだ鉋で仕上げたメープル材
大河の流れのような模様と
カール杢が交錯した美しい木目です

こちらはさざ波のような杢が出ているブビンガ材
これを削るにはハイス鋼と燕鋼の鉋を使いました

これらの材は、これから製作していく
2台のラコート・タイプの裏板で
どちらもスプルースを貼り合わせた合板にします



2012年12月28日金曜日

京都相楽郡和束産青砥を入手


画像を紹介しておきます
今回手に入れたのは
京都相楽郡和束wazuka産の青砥
江戸時代の中頃
正徳二年(1712年)頃に出版された
日本山海名産図会で説明されている「杣田」
和束産のものなのでしょうか・・
興味が湧きます・・地図参照

一般的に、仕上砥は板目面で研ぎ、
青砥は柾目面で研ぐとされていますが、
この青砥は板目面が
研ぎ面になっていました
現状で側になっている柾目面で研いでみると
やはり研磨力が強く減りも少ないので

このように半分にカットし

柾目面が研ぎ面になるように向きを変え
瞬間接着剤で接着しました

面を平らにした状態ですが
これで柾目面を研ぎ面にすることができました
動画はこの状態から研ぎ始めました

参考までに、これは丹波亀岡・岡花産の青砥
これまで様々な青砥を使ってきましたが
この岡花産の青砥は最も優れています

こちらは和束産の青砥ですが
丹波岡花産よりも研ぎ感が力強く
研磨力もはるかに強いものでした
これには驚きました
砥石の硬さはこちらの方が上の岡花産よりは
やや柔らかい感じですが
柔らかさを感じさせない砥当たりです

研ぎ傷も砥当たりの印象よりも緻密で
粒度は岡花産とほぼ同じですが
研ぎ傷の方はこちらの方が浅いかな
という印象を受けます

動画でも行いましたが
板目面でも研いでみました
柾目面より滑らかな研ぎ感ですが
研磨力は落ちる感があります

鋼の研ぎ傷は柾目面よりも
緻密に研ぎ上がっています
ということは最初に柾目面で研いで
その後、板目面で研ぐということもできそうですね・・

そして、動画で仕上げ研ぎの中継ぎとして使った
京丹波・日照山産の戸前です
この産地は京都府の仕上砥産地としては最北になります
日照山は数年前に閉山され、今では採掘されていません
地図参照下さい

この仕上砥はやや硬めですが
研ぎやすく、強い研磨力があります
日照山産の仕上砥は「合石成り」の砥石山なので
梅ヶ畑のように「本口成り」のものよりも
研磨力が落ちると言われていますが
この砥石を使ったかぎりでは
そうとは言えない印象を受けます

地鉄(じがね)は微塵に曇り
(はがね)はやや光るほどまで仕上がりました
この状態でも充分仕事で使えます

動画で最終仕上げとして使った仕上砥で
滋賀県高島の相岩谷(あいおいたに)産です

硬い石質ですが、よく反応し強い研磨力があります
ピカピカの鏡面に仕上がります