2013年4月11日木曜日

長光寸四と粉末ハイス鉋寸四でローズウッドを削る


9日にUPしたYouTube動画の画像を紹介しておきます
動画で最初に使っているのは長光銘寸四(身幅60mm)
鋼は炭素鋼


切れは軽く、強靭で永切れします


ローズウッド特有の交互に出ている
深い逆目もほとんど止まっています


刃先がやや摩耗していますがまだまだ切れは止んでいません


刃先から1,5mmほどを角度約28度に研いでいます




こちらは粉末ハイス鋼寸四(身幅60mm)


こちらもきれいに逆目が止まっています


さすが粉末ハイス鋼
これくらいの削りでは何ともありません


こちらは刃先から1mmほどを刃角度約29度で研いでいます 


「貞時」 「秀弘」寸三鉋でローズウッドを削る


YouTubeにUPした動画(参照)の画像を紹介しておきます
今回は古い「秀弘」銘寸三鉋と
現代の名工、「貞時」銘の寸三鉋の削り比べです



動画で最初に使った「秀弘」銘寸三(身幅57mm)
鋼は炭素鋼


ローズウッドの深い逆目もほぼ止まっています


動画撮影後の刃先の状態
まだまだ大丈夫です




こちらは「貞時」銘寸三(身幅55mm)
鋼は高炭素鋼


こちらも逆目は止まっています


ことらも刃先はまだまだ大丈夫です

通常はローズウッドを削る際には
燕鋼や安来鋼・青紙スーパー鋼、ハイス鋼の鉋を使いますが
今回、試し削りということでローズウッドを削ってみました
この後どちらの鉋も仕事で使っていますが
秀弘鉋の方が永切れする感があります

ツゲ材の削り比べはこちら


2013年4月10日水曜日

瞬間接着剤で接着した会津砥


8日にUPしたブログで
砥石を低粘度の瞬間接着剤で
接着することについて
コメント欄で質問を頂きましたが
それに対する返事を書いていて
5年ほど前に接着している
会津砥があるのを思い出しました
ということで、その会津砥を
紹介しておきます
縦方向3分の1ほどのところから
ポキリと折れてしまったものです

四方の表面に瞬間接着剤が
沁み出ない程度に
割れた面に接着剤を塗ったので
研ぎ面にも接着剤の層ができていません
ピッタリと着いておらず隙間がありますが
ここから再度割れることはこれまで
ありませんでした

昨年12月に紹介した和束産青砥
今のところ問題なく使っています


これは8日に紹介した
丹波亀岡・一本松産の戸前ですが
この砥石の側の養生にも
瞬間接着剤を使いました
ノズルから直接砥石に出し
それを布で適当に
側の一面全体に塗り広げました
今は安価なものも売られているので
4g・98円のものを使いましたが
側の4面をぐるりと塗っても
容量の半分ほどしか
使っていないのではないかと思います

参考までに、私は鉋台の木口にも
瞬間接着剤を塗っています

2013年4月8日月曜日

鉋台刃口用ノミ・鑿


鉋台刃口用ノミ・鑿を入手
研ぎ動画をYouTubeにUPしました


最初に使った砥石は
中砥の丹波亀岡・岡花産の青砥
粒度約1200
硬めですが良く反応し
青砥独特の粒度のムラが少なく
たいへん優れた青砥なのですが
運悪く立てにパッカリと
割れてしまったものです
もうかなり前のことだったので
エポキシで接着しましたが
今だったら瞬間接着剤を
使っていたでしょう(参照下さい


次に使ったのは三河中名倉砥(愛知県産)
アツ層のものと思われます


仕上げ研ぎは、中継ぎとして
丹波亀岡・一本松産の戸前を使いました
硬口ですが、反応よく
強い研磨力があります
これは京丹波亀岡の砥取家さんから
お世話になったものです

鋼はほぼ鏡面に仕上がり
これで充分仕上がっています

産地不明の仕上砥で
一応鏡面仕上げを行いました


裏の様子
ベタ裏なので仕上砥に合わせ難い・・
これは透きたいところです・・

このノミは刃口用ということですが
厚みが先端部で2.3mm
元部分が2.6mmほどと
ノミとしては薄く、形状も独特なので
(刃の幅46mm)
楽器製作でもいろいろと使えそうです

2013年4月7日日曜日

古い会津鉋 重利二寸鉋を研ぐ


古い会津鉋 重利銘二寸鉋研ぎ動画をUPしました


動画で最初に使っているのは
丹波亀岡・岡花産の青砥(粒度約#1200)
このように優れた青砥には
今ではほとんどお目にかかれません


次に使っているのは山形県産の改正砥(粒度約#2000)


中研ぎでここまで研ぎ上げておくと
後の仕上研ぎがたいへん楽に行えます



仕上げ研ぎは、最初に中継ぎとして
京都梅ヶ畑・中世中山産の柔らかめの戸前




これで充分仕上がっていますが
(刃角度修正のため、先端から2mmほどを
約27度で研いでいます)



硬めの仕上砥で鏡面仕上げをしておくと
さらに切れ味が増します
使っている砥石は上と同じく中世中山産の並砥層のもの
石質はかなり硬めですが、よく反応しマッタリと研ぐことができます
刃の先端の黒く光っているところが
中央部でごく薄くなっています
これは新たに裏透きをされ
さらにかなり強引な裏出しが為されているためです
元の方にかけて鋼が厚くなっているのを祈るばかりです・・