正倉院型五絃琵琶の問い合わせがあったので、
資料を引っぱり出して眺めていて、おや、と思ったこと。
それは五絃琵琶ではなく紫檀木画槽琵琶第二号(南倉101)のことだが、
この琵琶の覆手(ブリッジ)はイチイ材とされているが、
楽器部品の機能として軽い針葉樹のイチイを使う
というのは考えられず、これはどう見てもイチイ材には見えない。
一見オリーブ材である。
正倉院所蔵の他の琵琶は堅く重い紫檀が使われている。
この琵琶だけ異質の材が使われているが、
私がこれまで使ってきた材のなかではオリーブ材が最も近い。
あるいは白檀や桜材の可能性もあるかも。
1967年に発行された「正倉院の楽器」での説明では
楓・カエデの類とされている。
1991年発行の「正倉院宝物にみる楽舞・遊戯具」では
覆手の材質の説明はない。
2019年発行の「紫檀木画槽琵琶」では
イチイと説明されている。
2002年発行の「日本の美術 正倉院宝物の素材」もイチイ。
紫檀木画槽琵琶に掲載されている覆手の写真。
これはどう見てもイチイ材には見えない。
もしイチイであったとしたら、
イチイ材は経年変化により黒褐色に変色するので
1300年ほど経っていれば、もっと黒くなっているはず。
どう見てもオリーブ材に近いものだと思う。
板目交じりのイチイ材(針葉樹)
オリーブ材(広葉樹)
オリーブ材で作った鉋台
桜材の中にもよく似たものがある
これは白檀材、この可能性もありそう
























































