2012年4月25日水曜日

浄教寺赤砥と思われる天然中砥


You TubeにUPしている
浄教寺(じょうけんじ)赤砥と思われる天然中砥に
関する動画の画像を紹介しておきます

これは最初の動画で砥石をカットしたところ。
この砥石は砥石関連の知人から紹介してもらった
美術日本刀鍛錬研磨柳田研究所からお世話になったものです。
そこでは赤常見寺砥として紹介されていますが、おそらく昔、浄教寺赤砥として
福井県から産出していた砥石だと思われます(参照) (参照その2)。
手許に届いたものは大きな塊りで、重さはほぼ4kgありました。
砥石を固定して研ぐ場合には大きな塊りは便利ですが、私はあれこれと
砥石を取り換えて研ぐので、あまり大きいと不便なのです。そういうことなので、
厚みを半分にカットすることにしました。
カットする道具は直径10cmのダイヤモンド・ディスクを装着した
ディスク・グラインダーしか持ち合わせていないので、
これで切れるところまでカットし、あとは石切り用の手鋸を使いました。


半分にしても厚みは4cm以上あります
幅8cm、長さ22cm


水で濡らすと赤さが増しました


やや硬めのものを選んでもらいましたが
よく反応し、研磨力もあります
よく反応する他の天然中砥のように砥泥は
邪魔にならず心地よく研ぐことができます


粒度は#600~800といったところでしょうか


やや砥目にムラがありますが
研ぎ傷は浅いので一般的な刃物を
研ぐ分には問題はありません


動画で次に使っているのは
丹波亀岡・岡花産青砥
粒度は約#1200
これまで青砥はかなりの数を使ってきましたが
この青砥はその中でも研ぎ易さと
粒度の均一性はトップクラスです
こういった青砥には今ではほとんど
お目にかかれません


そして三河中名倉のボタン層で
青砥の傷を消していきます


仕上げ研ぎの最初は
京都梅ヶ畑・中世中山産の
やや粗めの仕上砥


そして今回「さゞれ銘砥」から新たに手に入れた
最終仕上げ用の中世中山仕上砥


この砥石は玉鋼とは
あまり相性がよくありません


これは以前入ブログで
紹介したことのある寸六鉋を研いだもの
この鉋身にはよく反応します




5 件のコメント:

k1 さんのコメント...

初めまして。
いつも楽しくブログと研ぎ動画を拝見させてもらってます。

石切り鋸なるものがあるんですね。ちょうど手持ちの砥石に切り分けたいものがあり、どうやってよいのやら…と考えていたところでした。さっそく探してみようかと思います。

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

コメントありがとうございます。
お役に立つことができ嬉しく思います。
私は近所のホームセンターで購入しました。

匿名 さんのコメント...

すみません、田中さん。

この浄教寺赤砥を養生しなくても大丈夫ですか?

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

通常、浄教寺砥の柔かめのものは割れやすく、養生が必要ですが、この赤砥は養生してません。今のところ問題ありませんが、切り分けた一方は使って薄くなったので、今は板に接着して使っています。やや硬めの石質なので割れないのかもしれません。白っぽいものも硬めのものは養生なしでも割れないですね。

匿名 さんのコメント...

田中さん、ご返信ありがとうございます。
あなたはそれを私に知らせてくれてありがとう。
え〜なるほどう。これは非常に役立つ情報ですね。
実際に、運によって最近、私は赤砥を柳田さんから購入することができました。
私はあなたの意見を聞いて自分の砥石をどのように扱うかについてより良い考えがあると思います。
とにかく、ありがとうございました。