2013年1月2日水曜日

優れた産地不明中砥でハイス全鋼鉋刃を研ぐ


YouTubeにUPした研ぎ動画の画像を紹介しておきます

まず使ったのは産地不明の中砥
硬めの石質ですが反応よく、研磨力もあります
この砥石は青砥のように粘板岩質で
積層になっているように見え
青砥と同様に研ぎ面は柾目になっています
内田広顕著「刃物に関する諸材料」の
砥石の産地に関する説明では、粘板岩の中砥としては
茨城県産の助川砥、大泉砥、栃木県の荒内砥
京都府相楽郡の下島砥(これは和束産青砥のことでしょうか)
それから京都府亀岡市の宮川砥(これは宮川産の青砥です)
亀岡市神前(こうざき)の目透(めすき)砥 
以上ですが、ここに紹介した中砥は
緑色がかってはいますが青砥ではないものと思われます
そうすると茨城県産の大泉砥の可能性が出てきます
ご存じの方はぜひご教示願います


緻密な石質で粒度は約#1500といった感じです



  


 こちらは通常の鉋刃を研いだもの(鋼は炭素鋼系)
ハイス全鋼もそうでしたが、粘りのある研ぎ感で
グイグイと刃物へ喰い付いてくる感じです
こういった中砥には初めてお目にかかりました






仕上げ研ぎの中継ぎとしては
先に紹介した日照山産戸前を使ってみました


こういった硬めの石質で研磨力があるものは
ハイス全鋼にはよく反応するのですが
この日照山産戸前も例外ではなく
心地よく研ぐことができます






 こちらは通常の鉋刃を研いだもの






 最終仕上げとして使った仕上砥は産地不明のもの
この砥石もたいへん優れた仕上砥で
刃物を選ばず、どんなものでも良く反応してくれます
これもゴムのような独特の研ぎ感があります


とくにハイス全鋼には異常に反応し
強い研磨力を発揮してくれます








 通常の鋼が鍛接された刃物もご覧のとうり




2013年1月1日火曜日

和束産青砥恐るべし ハイス全鋼鉋刃を研ぐ


YouTubeにUPした研ぎ動画の画像を
抜粋で紹介しておきます

和束産青砥でハイス全鋼鉋刃を研いでみたのですが
反応よく、強い研磨力を発揮してくれました
これには正直驚きました。粒度は約#1200








これは動画で試しに使ってみた丹波亀岡・岡花産青砥
通常の刃物には優れた力を発揮するこの中砥も
ハイス全鋼にはほとんど反応しませんでした




沼田・今戸虎砥は何とか反応してくれました
粒度は約#1200








これは以前紹介した新潟産改正砥・笠堀砥
粒度約#1500








そして奥ノ門産白巣板で仕上げましたが
この砥石もハイス全鋼には異常に良く反応します





以下省略します

丹波篠山 元日 元旦と夕日


丹波篠山

平成25年 2013年1月元旦 午前7時頃
もうじき日の出



西の天空にはまだ月が明るく輝いていました



午前8時の様子



動画UPしました



月はこの後10分ほどで西に沈みました






午後4時50分頃 元日の夕日が沈みました
動画UPしました


2012年12月30日日曜日

自作 仏頭


大掃除を終え、工房玄関も模様替え・・
めったに開けない抽斗を整理していたら
30年ほど前に彫った仏頭が出てきたので
このように置いてみました・・








昨夜は朧月夜でした


沼田砥を使って石社銘寸八鉋を研ぐ


YouTubeにUPした動画の画像を紹介しておきます

これは前回の動画でも使った京都相楽郡和束産の青砥


動画では石社(いしこそ)鉋寸八を研いでいますが
この画像は常三郎銘の寸八です
鋼はスウェーデン・サンドビック鋼のなかでも
1970年代の優れたものが使われているということです

次に使った中砥は群馬県産の本沼田砥
これは以前紹介したひょうたん沼田砥の層よりも
上にあった層だということで
ひょうたん沼田砥よりも柔らかい石質です

それでも締まった石質なので
目起こしをして研ぎました


仕上げ研ぎの中継ぎは
京都梅ヶ畑・鳴滝産の戸前

やや柔らかめで良く反応し
強い研磨力があります


最後の鏡面仕上げは
同じく梅ヶ畑の中世中山間府で採掘されたもの

硬めですが硬さを感じさせない砥当たりで
心地よく研ぐことができます
小振りかがな文句なしの仕上砥です


これは動画で研いだ石社銘の寸八鉋身

研いだ鉋で仕上げたメープル材
大河の流れのような模様と
カール杢が交錯した美しい木目です

こちらはさざ波のような杢が出ているブビンガ材
これを削るにはハイス鋼と燕鋼の鉋を使いました

これらの材は、これから製作していく
2台のラコート・タイプの裏板で
どちらもスプルースを貼り合わせた合板にします