2014年2月9日日曜日
2014年2月8日土曜日
2014年2月6日木曜日
小川産中砥、杭名砥、飛駒砥を使って鑿・ノミを研ぐ
これは4日に紹介した砥石を所有されている
栃木県の方が埼玉県産の小川というところで
採集された砥石(中砥)だそうです
小さなコッパですが
ノミを研ぐには充分な大きさなので
この五分(刃幅約15mm)のフィッシュテール・ノミと
六分薄ノミ(刃幅約18mm)を研いでみました
この画像の砥石は杭名砥
どちらも同じ砥石を使って研ぎましたが
刃物と砥石の相性の違いが分かってもらえると思います
これは埼玉県、小川産中砥
粒度は約#1000
左はフィッシュテール・ノミを
右は薄ノミを研いだもので
以下同じです
京都丹波・亀岡産青砥(岡花産と思われる)
粒度約#1200
三河中名倉
粒度約#1000
仕上砥ぎの最初は山口県岩国産白巣板・蓮華
最後に栃木県産飛駒砥
2014年2月4日火曜日
関東産の仕上砥石 飛駒砥
栃木県の方から借りている
関東産の砥石を
紹介したいと思います
たいへん珍しいものばかりです
まずこれは栃木県の金物店の倉庫に眠っていたものだそうです
産地は判然としませんが
九州・熊本産の備水砥とは
明らかに違っている感じです
硬質ですが良く反応し
強い研磨力があります
粒度は400番ほどで、どちらかと
言えば荒砥の部類に
入るのかなという感じです
荒い針気がありますが鋼にはそれほど及んでいないようです
手持ちの同じような
天然砥石と比べてみましたが
右の福井県田村山のものや
左の産地不明の荒砥と比べても
異質の感じがします
右と左は砂岩系の
印象を受けますが
中央の今回のものは
凝灰岩といった感じで
荒めの三河名倉砥のようにも
見えます
ご存知の方はぜひ
ご教示お願い致します
最後は仕上砥石ですが
栃木県産の飛駒砥
一見、硬質に見えますが
研いでみるとサリサリと
良く反応し
京都梅ヶ畑産の優れた仕上砥と
ほとんど同じ研ぎ感です
これには驚きました
飛駒砥はこちらの
HPで紹介している
昔採掘されていた各地の
天然砥石の欄でも
記載されていますが(参照)
実物にお目にかかれるとは
思ってもいませんでした・・
石種も京都産と同じ
珪質粘板岩とされています
研ぎ面の様子
(水に濡れていない状態)
反対面の様子
このように素晴しい反応です
研ぎ上がりも文句なしです
鉋身は福三郎銘・寸六
(安来鋼・青紙)
刃先の拡大画像
2014年2月3日月曜日
工房の様子
これから製作に取りかかる楽器の材料
今回はギターは特注小型モダン・タイプ(弦長630mm)と
横・裏板にブラック・ウォルナットを使う
19世紀ギター、Laprevotteラプレヴォット・タイプ
弦長630mmのSuzuki音律
これは19世紀ギター ラプレヴォット・タイプの裏板
全体に美しい杢が出ています
ウォルナット削りに使った鉋
どちらも古いもので、頼もしい助っ人です
左は中仕工に使った秀弘銘寸三(身幅57mm、炭素鋼)
右は正丸銘寸八(身幅70mm、炭素鋼)
やはり昔の鉋の方が優れているので
ついつい頼ってしまいます・・
これはLaprevotteタイプの響板
30年程寝かせたヨーロッパ・スプルースです
仕上げ削りに使ったのは長光銘寸八(炭素鋼)
これも古い鉋で、現在主力で使っているものです
特注モダン・タイプの響板仕上げには
石社いしこそ鉋寸八(炭素鋼)を使いました
響板削りでは厚み減らしも兼ねているので
上の画像のような厚めの削りで
このように接ぎ目の逆目もきれいに止まってくれると
仕事がたいへん捗ります
接ぎ目部分をさらに拡大
30年ほど寝かせたスプルース材は
木細胞中のミネラル分の結晶化が進んでいて
鉋の刃先が磨耗しやすい
中仕工鉋は刃先を多く出すので磨耗が激しいが
昔の会津鉋の重則銘のものは
鋼が玉鋼のためか驚くほど永切れしてくれる
これはマリア・ハープの構造材のメープルを製材しているところ
ガガリ鋸はこれも古いもので
銘は「京都伏見住 谷口清三郎」
これにも助けられています
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