2014年6月9日月曜日

古い会津鉋 重輝を入手

古い会津鉋、重輝銘の
際鉋きわがんなを(身幅3.8cm)手に入れました




こちらでは際鉋としては使い道がないので
平鉋用に研ぎ直しました
全体にカッチリとした作り込みです
堤章・著「会津の刃物鍛冶」によると
重輝銘は藤井・重正系の伊井鉄恵と
若林・重房系の江川安次が打っていたということですが
銘の重輝の「重」の縦中央線が「里」の字よりも上に突き出ているので
若林・重房系ということになり
江川安次氏により鍛えられたものということになります


はがねは炭素鋼系
火花の飛び方は派手ではなく
よく整った感じです
地鉄じがねは和鉄でしょうか
新刀期の日本刀のようによく詰んでいて
こまかい沸にえが微塵に表れています




使い古した台に挿げてみました


短く切った台なので
かなり頭デッカチになりました・・


さっそく仕事で使ってみました
せっかくなので、先般紹介した重春銘の鉋
削り比べをやってみました(YouTube動画参照下さい)


最初に削ったのは中惣鉋の削り比べで使ったものと同じ
硬めで深いカール杢のMapleメープル材




動画撮影後の刃先の状態
ほとんど変化はありません



こちらは重春


こちらもほとんど変化はありません



その後桂材を削ったり







刃先が磨耗しやすい30年ほど寝かせたスプルースを
削ってみました


やや刃先が磨耗していますが
まだまだ大丈夫です




重春の方は刃先の磨耗もあまり見られません
どちらもたいへん永切れしますが
この重春の方がやや優っています
さすが玉鋼といったところですか・・

2014年6月7日土曜日

新たに手に入れた中惣鉋を試し削り

以前紹介したことのある「中惣」銘
と同じ銘の古い寸四鉋(身幅62mm)を手に入れました


裏は透き直しが為されていましたが
こちらで少し修正し、研ぎ直しました
鋼は特殊鋼系で安来鋼でいえば
青紙1号のような火花が飛びます


刃角度がかなり低い状態だったので


刃先から2mmほどを約28度で研ぎ上げました


同じ寸四鉋3丁を使って削り比べをやってみました
YouTube動画参照下さい(セドロ削り)

動画その2(Mapleメープル削り)



どちらの動画でも最初に使ったのは左端の中惣・特殊鋼
次に使ったのは中央の義廣・特殊鋼
右端は中惣・炭素鋼




上の画像左端の中惣・特殊鋼の刃先
刃先から2mmほどを刃角度約28度で研いでいます


上の画像中央の義廣・特殊鋼
これは刃先から3mmほどが刃角度約28度


右端の中惣・炭素鋼は三分研ぎ(刃先から9mmほどが刃角度約28度)










動画撮影後の刃先の状態
最初に使った中惣・特殊鋼寸四


これは義廣・炭素鋼寸四


中惣・炭素鋼寸四




2014年6月4日水曜日

多田銀山

かねてから一度は訪れてみたかった
多田銀山跡へ足を運びました
江戸時代の銀山代官所跡から望む岩山
この左方向に金山神社があります


この近辺には鉱石を掘った間府が点在しています


お、砥石か・・と思わず立ち止まりましたが
砥石ではありませんでした・・


試掘でもしたのでしょうか・・


金山神社




鉱山関連に御馴染の神様が祀られています(参照  参照










サザエの殻を灯明として使ったことは
寛政十一年(1799年)に発行された「日本山海名産図会」
でも説明されています(参照


金山神社の麓には小川が流れていて


そこには金属精錬をした際に出る鉱滓(スラグ)と
思われるものが散見されました




これは桜マンガンと呼ばれているものだそうで
マンガン鉱石を半分にカットした内部の模様
桜の大木に花が咲いているように見えるので
このように名付けられたのだそうです
たしかにそう見えないこともない・・


これはマンガン鉱石の表面


2014年6月3日火曜日

ピアニスト「岩本きよら」さんとボルトキエヴィチ


6月1日に伊丹市で行われたピアニスト岩本きよらさんの
プライベート・コンサートに足を運びました
この日はモーツァルトやブルグミューラーの小品から
リズト、ショパンといった馴染みの曲
それからきよらさんのお得意のロシア音楽まで
幅広く楽しむことができました


これはきよらさん最新のCD
 「セルゲイ ボルトキエヴィチ Sergei Bortkiewicz の世界」
こちらで試聴できます