2014年9月24日水曜日

蔦 ツタで金輪寺茶入を作る

今年の春に手に入れていた蔦・ツタ(参照)で
金輪寺茶入を作ってみました
以下その工程


蔦は一見柔らかそうな感じでしたが
ナタで削ってみると、かなり粘りがありました
上の画像のように鉋をかけても粘りを感じます


導管はかなり荒く見えます




鉋で大まかに形成
右はフタにするものですが
こちらは野晒しにしていた影響か
色が褐色になっていました


穴あけは30mmのフォスナービットを使い
その穴を丸ノミと小刀、そして丸彫刻刀で広げていきました










先曲がりの丸ノミで底をさらった状態


フタを合わせる


これで木地の状態で出来上がり


適当に着色しセラック・ニスを塗りました


仕事の合間に行い、2日で完成
所要時間は3時間ほど











抹茶を入れてみました
茶杓も自作のもの



因みに左は21歳のときに自分で漆を塗った煎茶入
これは欅・ケヤキで作られていて
木地の状態で売られていたものを購入し
山に自生している漆から樹液を採集
それを精製(なやし、くろめ)し
透き漆、黒漆、弁柄漆を作り、塗ったもの
外側表面は「拭き漆」という技法を試してみました


内部の内蓋には表に黒漆、内側には弁柄漆を溜め塗り


外蓋の内部の黒漆にシワがありますが
これは漆を乾かす際の湿度が高過ぎたためと思われ
下手な塗りです
他は何とかうまくいきました
以上、若気の至りでありました・・


2014年9月22日月曜日

越富士銘 四方反り鉋の刃口にステンレスを埋め込む

以前紹介した「越富士」銘の四方反り鉋(身幅42mm)の
刃口にステンレスの板を埋め込みました
以下作業の様子



ここ15年ほど鉋の刃口埋めには
低粘土の瞬間接着剤を使っています
これは4gで¥100程度のもの
瞬間接着剤は熱に強く
エポキシ接着剤のように
摩擦熱で金属が剥がれるということは
これまでありません


出来上がり



現在使っている四方反り鉋いろいろ


他の四方反り鉋はこちらでも紹介しております

2014年9月19日金曜日

自作のHSSハイス全鋼小刀を研ぎ上げ、試し削り


昨日紹介した自作のHSS全鋼小刀の1本を
柄に挿げました


接着剤は以前したコニシボンドの
水性スティック状の「ハイスティック」
いろいろな素材に使え、接着力も強い
これまでいくつかの小刀の柄の接着に使いましたが
今のところ問題はありません


完全に乾くには気温20度で6時間ほどかかる
と説明されていますが
初期接着は数分から数十分でいける感じです


2時間ほど放置した後、成形




プラネットカラーでオイルフィニッシュ
ここまでは昨日の様子



今朝研ぎ上げた状態
15分ほどで研ぎ上げることが出来ました




刃先の拡大画像(約180倍)


使った砥石



早速試し削り
堅い本黒檀Ebonyを削ってみました(動画UPしました)


動画撮影後の状態


削った跡




動画撮影後の状態


動画撮影後の刃先の状態
肉眼で見るとやや白くなっている感じで
まだまだ切れは止んでいません


2014年9月18日木曜日

今日の作業 Bridge-pinとStrap-pinを作る そしてHSS全鋼小刀作り

製作中の特注Laprevotteタイプの
ブリッジ・ピンとストラップ・ピンを作っているところ




ストラップ・ピン出来上がり




すべて完成



次に、10年ほど前にハイス全鋼小刀を作るために買っておいた
木工旋盤用のバイトを加工しました


幅は13mmでちょうど良い感じですが
厚みが6mmあり、これではやや厚すぎるので
まず厚みを減らす加工
ハイス鋼はグラインダーをかけても焼きが戻らないので
たいへん作業がやり易い


長さが1本にするには長すぎてもったいないので
短めのものを2本取ることにしました
柄に接着固定で挿げれば問題なく使えると思います