2016年11月11日金曜日

アンモナイトの化石 その4 灯台下暗し

15年ほど前に手に入れていた
アンモナイトの化石があるのを
思い出し探し出した



何のことはない
知りたいことが
すべて揃っていた・・

ただ、小さい個体の集団なので
肉眼での観察は難しい
ということで
再びルーペを使って撮影

今回は15倍で撮影
かなり詳細な内部構造まで
観察できる









これは渦の巻き始め部分ですが
アンモナイトや
イカ(トグロコウイカ)は
このように丸く、オウムガイは
三角なのだそうです

上の画像を拡大したところ

別のものを違った角度から

そしてこれは
二枚貝のように見えますが
おそらくアンモナイトの
顎器の一部と思われます
5倍で撮影
隔壁の一部が付着しているように見えるので
間違いはないでしょう

横から撮影
この画像の右上に見える
白いパイプ状のものは
連結細管と思われます(参照

顎器について
このように取り上げられています

アンモナイトの種類により
顎器にはこのように
5種類あるようです
アンモナイト学から部分転載)

これは二枚貝でしょう
5倍で撮影


アンモナイト化石図鑑でも
紹介されています
解説ではアンモナイトの殻に
付着した二枚貝で
その影響でアンモナイトの殻が変形していると説明されていますが
二枚貝は通常二枚が合わさった状態で生息していて
生きている状態でこのように付着するのは考えられないので
これはお互いが死骸の状態で
重なり圧力がかかったものと
思われます
ということは
アンモナイトの殻は
生きていたときは
貝のからのように
硬いものではなく
エビの外骨格のように
ある程度の柔軟性があった
ということも考えられます
謎ですね・・

2016年11月10日木曜日

アンモナイトの化石 その3 内部構造が見える化石

前回に続き、スライスされた化石で
内部構造がよく観察できるものを見付けました
これはありそうでなかなか無いのですね



小振りの化石なので
ルーペで覗いてみることに

約9倍で撮影

内部の構造が立体的に観察できます



こうしてみると、アンモナイトの殻は
貝やオウムガイと違って
かなり複雑な構造になっていることが分かります


外側から見える縫合線
この縫合線はアンモナイトの種類に見られるもので
ゴニアタイトという古い種類のものは
単純な縫合線で、時代が下るに従い
複雑になっていくのだそうです(参照

これは以前も紹介しましたが
アンモナイトの内部構造が立体で残っている
奇跡的な化石です(参照


また、アンモナイトの化石を
このようにCTスキャンされた画像が
紹介されたサイトもあります(参照

2016年11月7日月曜日

アンモナイトの化石 その2 内部構造がかなり分かった

昨日に続き(参照
なんとかアンモナイトの
内部構造が分からないものか
と、手持ちの化石を
コツコツ割っていたら
うまい具合にパカリと
割れてくれた

割れたところを見てビックリ・・
なんと、最も知りたいところが
現れているではないか

他の小さめのものも・・

いい感じに割れてくれました


そして、こういったものも入手
これらをよく観察すると
白っぽい部分は

以前紹介した
軟体部と思われる部分と
よく似ているのでは・・
ということは
これは軟体部ではなく
殻の構造体の一部と
言えるのでは・・

このイラストのとおりですね

それから、アンモナイ化石の
結晶は水晶と思っていたが
これはどうもカルサイト
(方解石:成分は炭酸カルシウム)ですね
こういったものは
ウェブ上ではオパール化したもの
とか、アラゴナイト化したものと説明されていますが、
硬さから判断して
まずオパールではありません
オパールのモース硬度は6.5で
かなり硬く
カッターナイフでも
傷が付きません
アラゴナイトは成分は
カルサイトと同じ
炭酸カルシウムですが
硬度は4でカルサイト(硬度3)
よりは硬く感じます
それから、結晶の形状も
違うので、アンモナイトの
内部結晶はおそらく
カルサイトと思われます

上の画像は結晶部分を
カッターナイフで削ったもの
サクサクと簡単に傷が付く
この結晶がカルサイト(方解石)
ならばモース硬度は3
貝殻と同じ程度

他のアンモナイト化石でも
試したが、硬さは同様

この部分も同様です

この化石は自分で
スライスしたものですが
オパール化したものとして
売られていたものです

これはオパールの原石
モース硬度は6.5と
されているので
カッターナイフでは
傷が付かない

これはアラゴナイト
(あられ石:硬度4)の結晶
カッターナイフで傷は付くが
カルサイトよりもやや硬く感じる

そしてこれはカルサイト
(方解石:硬度3)の結晶
アンモナイトと同様
サクサクと傷が付く

結晶の形状もアンモナイトと
よく似ている
このカルサイトの結晶は
白っぽいが
茶色のものもある

これですね

2016年11月5日土曜日

アンモナイトの化石

先日紹介した不思議なアンモナイトの化石と
よく似た部分の痕跡がある化石を見付けました

これがそうですが
よく見比べると、違うような気もします
上のものは肉質部のような厚みがありますが
こちらは薄い膜のように見えます

あるウェブサイトでは
このようなイラストで説明もされています
これでは殻の一部とされているようです

また、このように殻の内部構造が
よく観察できる状態の化石もあるようです
これを見ると、アンモナイトの殻の内部は
オウムガイと違ってかなり複雑な構造をしているようです

参考までに、この画像は
オウムガイの殻ですが
隔壁の中央部に他の部屋を貫通する
連室細管と呼ばれる体管が通る穴が開いていますが
アンモナイトは、この体管が殻の内部の周辺にあるのだそうです

こちらはアンモナイトの化石
これでは体管の穴は確認できませんが・・


上に紹介したアンモナイトに戻りますが



この化石は金属質(黄鉄鉱か・・)に
置換されているようなので

半分にスライスすると
このようになっているのかもしれません