まずこの浮世絵
始めて目にした
黒漆で仕上げられた
三味線箱に写る
自分の姿を威嚇する猫
発想が素晴らしい!
狂歌と思われる一句めは
「うつろふる かげにもくるふ 猫柳 目もはるほどに みゆるはつ春」でしょうか
二句めは「兄とのふ(唱ふ) 梅にさひつる(囀る) 鶯の いろね(色音)にまさる(勝る) うたひ女の声」か・・
間違いがありましたら、訂正願います
こちらは先般紹介した
匠家必用記の序文
読み下しをUPしておきます
「匠家必用記自序
薬師仏を以て医の祖神として、菅丞相(菅原道真)を鍛冶の祖神として、藍染を以て染匠(こんや)の祖神とし、布袋和尚を福神とし(する・か?)類皆是俗説の所為なり。所謂日本番匠のそじんも大略これなりと同じふして神徳を失ふ。昔より書に載て神徳仰といへども事委からず。或はその文堅して番匠の童是をみること難し故に
俗説混雑して末に走る人は多く其元にいたる人は万にして一人のみ。僕此職ならねども家業のいとまに神書をけみし折々其御神名の所に至りて御しんとくのかくれ給ることをなげきて終に不得已(やむをえず)して此ことを書す。号(なづけ)て匠家必用記といふ。博識人のみる可(べく)書にあらず。
唯を番匠童をして其理を覚さしめんが為なり。譬(たとえ)ば正誤は宮殿のごとく
書を階梯のごとし。番匠の童職のいとまとに此書をみるに自然と彼宮殿に至り易からんが。始に専番匠の神のこんざつせることを弁じ、次に神代のむかし語を写して番匠の神の神とくをのべ、終に宮造り鳥井(鳥居に)至るまで。そのうへ実を現し又屋造り吉凶の弁を加へて三巻となしぬ。
実に此職たる人の其元を求る一助
とせば少の益もあらんがしと拙き言の葉を筆してばんじやう(番匠) のわらんべ (童) にそなふることしかり。
美ノ作国津山 立石定準 誌
宝暦五 己亥 (つちのと い) 歳 」
これは職人絵に描かれた
番匠図ですが
弟子と思われる子供(童)も
描かれています
江戸時代には寺子屋もあり
子供に読み書きを
教えていたようなので
今回紹介した文字くらいは
読めていたのかもしれません