2023年5月1日月曜日

セッコクの花 そしてアルミホイルの蜘蛛


白いセッコクの花が咲いた

赤い方はこれから

こちらはアルミホイルで
作られたクモ
素晴らしい!
立杭焼のオブジェに
乗せてみた


磨かれた丸石を乗せる



焼き物のタコ


2023年4月28日金曜日

小林秀雄の赤岳 そして有元利夫の版画


久しぶりに
小林秀雄の本を眺めていて
ドキリとした
以下、その文
「八ヶ嶽の山頂は、初雪で真っ白であった。その日は夏沢温泉まで行って一泊する積りでいたが、つい暢気な歩き方をして、意外に時間を費し、夏沢近くなって、近道をしようと本道を離れた。やがて雪は小径を消し去り、登るにつれて深くなる。夕闇は迫って来る。恐らく近道は失敗らしい。引返すのも業腹で、熊笹の中を、ガサガサと一直線に登って行くと、熊笹の中からポッカリ浮び上るやうな具合に、突然、噴火口の縁に出た。誰も予期していなかった突発事件にでも出会ったやうに、不意に足下に現れた雪で化粧した、すさまじい急斜面を見下し、一同息を呑んで、立竦んだが、真っ白な火口の正面には、三角形の赤嶽が、折からの夕陽を受け、文字通り満身に血潮を浴びた姿で、まるで何かが化けて出たやうに、ヌッと立っていた。口を利くものはなかった。お互に顔を見合せ、めいめいが、相手の顔に自分の蒼くなった顔を感じた。」
上の写真は赤嶽だが
小林秀雄が体験した
雪の噴火口の際から眺めた
夕陽で染まった真っ赤な
赤嶽は、写真では無理で
誰か絵に描いていないか
と、数日いろいろと
探していたが
見つからなかった
そうしたところ
本棚の奥の方に有元利夫の
画集が目に入り
パラパラとめくってみたら
あった

これがそれ
赤嶽を表現したものではなく
また、版画なので
色は付けられていないが
これを赤く画像処理したら
よりそれらしく見えるのでは
ないか、と、
やってみたのが

これ

こんな雰囲気もある
これも有元利夫の作品
タイトルは出現

これは有元容子さんの作品
山の色は違うが
同様の雰囲気がある

2023年4月27日木曜日

仏像の鑿痕


胴体に意図的に
横にノミ痕を入れた仏像

この仁王像は
永い年月による風化で
表面に木目が浮き出て
縦縞模様になっている

衣の襞hidaが美しい

顔にまで真横の
鑿痕を入れた仏像
脱帽

2023年4月25日火曜日

描かれた琵琶 そして犬


鎌倉時代の国宝
当麻曼荼羅縁起絵巻に
描かれている琵琶
正倉院に所蔵されている
琵琶とほとんど同じに
描かれている


こちらは
江戸時代前期に描かれた
平家物語絵巻の琵琶
異様な形に描かれている
同時代の岩佐又兵衛が
描いた琵琶もこのような感じに

描かれているので
実物を見ずに、絵手本の
ようなものを参考にして
描かれたのかもしれない




幕末から明治の浮世絵師
月岡芳年が描いた琵琶
月百姿から有子の月
和歌は

「はかなしや 波の下にも
入るべし つきの都の
人や見るとて」


こちらは杉本健吉が描いた
新平家物語の有子
和歌は「くもいより ただもりきたる
月ならば おぼろげにては
いわじとぞおもふ」
ただもりは忠盛(清盛の父)のことで
新平家物語では有子は忠盛の
後妻ということになっている
片や、上の月岡芳年の有子は
源平盛衰記に登場する人物で
徳大寺実定sanesadaの恋人と
設定されていて、ややこしい・・


杉本健吉の新平家物語屏風から
「厳島の内侍」
後徳大寺実定は百人一首での命名で
徳大寺実定のこと
この場面は古典・平家物語でも
語られているが、源平盛衰記では
この内侍の一人が有子ということになる




杉本健吉の新平家物語屏風から
琵琶を弾く雲中供養菩薩



そして仏教芸術の元祖とも言える
ガンダーラ仏レリーフ(3世紀頃)
国が違えば楽器も違ってくる


上に紹介した江戸時代前期の
平家物語絵巻に描かれている犬





そして杉本健吉の
新平家物語屏風に
描かれている犬






ついでに猫と鶏


2023年4月23日日曜日

電線風景 ラブラドライト 仏像


この絵は
朝井閑右衛門が描いた
電線風景

 
これも朝井閑右衛門
電線風景


その絵に似た模様の
ラブラドライト


話題は変わって
この仏像は岩手県・天台寺の
聖観音立像
全身真横の鑿・ノミの削り跡が面白い


そして、福島県・法用寺の金剛力士像
風化で表面の木目が顕著になり
縦縞となっている


三体めは衣の襞hidaが強調された
鎌倉・極楽寺の釈迦如来立像


最後に、顔まで横彫りされた
神奈川県・弘明寺gumyojiの
十一面観音立像