2024年3月5日火曜日

碓氷健吾作大巌銘寸八と重正削り比べ

 

19世紀ギターLaprevotte
の裏板にボコテ材を
試してみようと思う


手前のウォルナット材では
これからサントゥールの撥を作る

厚み減らしの鉋がけで
古い会津鉋、重正寸八で
削り比べをやってみた


大巌寸八の鋼haganeは
青紙スーパー

重正寸八は玉鋼と思われます


深い杢の逆目も止まっています


動画撮影後の刃先
どちらも
ほとんど変化はありません


動画撮影後
サントゥール撥3セット分
6枚削った後の刃先

動画撮影後ではどちらも
刃先の状態はほとんど
変化はありませんでしたが
サントゥール撥3セット分
6枚削った時点ではどちらも
同様に切れが止みかかっていました
刃先は重正の方が摩耗が
激しい感じですが
優れた玉鋼は刃先が摩耗しても
切れてくれます
ウォルナット6枚削った後では
切れは重正の方が軽く
まだまだ使える感じです
大巌もウォルナット削りでは
なかなか頑張ってくれました

2024年3月4日月曜日

描かれた楽器、犬、壺


親戚の子供が描いたもの
対抗して

わたくしの作品

これも

電子レンジでチ〜ンした肉まん

13世紀、鎌倉時代に
描かれたとされる「住吉物語絵巻」
に描かれている楽器
琵琶は後向きに立てかけられていて
遠山enzanも描かれている


板戸に描かれた犬というのも面白い






壺はこんな感じか・・

2024年3月2日土曜日

イッカクの牙でギターパーツ


楽器修復のための
黒檀薄板を作っているところ

黒檀削りにはやはり
ハイス鋼鉋がよい

こちらはポルトガルギター
ブリッジの敷板を
作っているところ

素材はイッカクの牙
象牙よりも粘りがあるので
効果を期待

こちらはabalone鮑貝
通称メキシコ貝

これも楽器パーツとして使う

これはツゲ材で彫刻された
生まれたての龍


生後三ヶ月といったところか


そして成長して
不動明王の眷属に

2024年2月28日水曜日

不安定な丁子皿に鹿の角を付ける


丁子をモチーフにした皿

30年ほど前に作った
足のオブジェに似ているので
ついついゲット

ところが

脚のポッチが三つしかなく
すぐにコテリと傾いてしまうので

鹿の角で脚を作り接着
これで安定しました
サモトラケのニケもびっくり



ガチャポンのアズマヒキガエルも
感心した様子
このカエルのガチャは
普通に置くとかなり不安定

なので、このように
何かにもたれかからせる
必要がある



こちらは脱力の見本


2024年2月27日火曜日

本の紹介 そしてすごいデコポン

これまでにない画期的な本
皆様、ぜひ!

幸田文KoudaAya氏の随筆集「木」
のなかに「材のいのち」
というものがある
奈良斑鳩ikarugaの薬師寺西塔が
再建されていた頃、幸田文氏が
その取材をしていた関係で宮大工の
西岡一家(父楢光naramitsu、
長男常一tsunekazu、次男楢二郎)と
親しくなり、木についての
様々な話を聞いたそうだ
常一氏は後に木に関する本を
出されていて、若い頃それを読んだ
記憶があるが、木は木材として使うため
伐られると樹木としての命は終わるが
材として生まれ代わり
1000年生きてきた木は材としても
1000年の寿命があるとも書かれていた
幸田文氏の「木」では楢二郎氏が
材として死んだ木を見せてくれた話が
書かれている。檜と杉と松の死んだ材を
見せてくれたそうだが
素人でもひと目みて
「これは全く寿命の限りをいきつくして
然し、はっきり檜は檜、杉は杉の
面影を残して終わっている、
とうなずけた。生きて役立っていた時の
張りや力をすっかり消して
その代わりに気易げに なんのこだわりもなく鎮まっているので
自然の寿命が尽きるというのは
こういう安息の雰囲気を
かもすものだろうかと思った。」




そして、凄い存在感のデコポン

手許にあるアンモナイト化石に
よく似ていないか・・

自然は不思議