2025年3月20日木曜日

優れた鋸たち 適材適所

19世紀ギター製作
メープル材でヘッドを
作っていく
メープルくらいの縦挽きは
替刃式縦挽き鋸を使う


横挽きは替刃式の
「たてよこななめ」挽き鋸

縦挽きにも使う


厚板は一尺窓鋸が
やはり便利で速い




軟材は昔ながらの
ガガリ鋸が楽で速い




鉋がけ


「たてよこななめ」鋸と
導突窓鋸の挽き跡の違い

右の挽き跡は替刃式
「たてよこななめ」挽き鋸は
アサリ(挽き幅)が広い
左の途中からは
導突窓鋸を使った

こういった繊細な加工には
やはり導突鋸がよい

「たてよこななめ」挽き鋸

ヘッドを所定の長さと
角度にカット
これには昔の優れた導突鋸が
やはりよい



銘は永池守政か

2025年3月17日月曜日

ゴビ瑪瑙 偶然の産物


19世紀ギター製作
ラプレヴォット•タイプ
ライニング削り


響板接着

響板バリ削り

偶然の産物




そして裏板接着

先日紹介した謎の絵を
石で表現してみた
下部はレッドジャスパー
その上はアズライト
頭部はゴビ瑪瑙


2025年3月15日土曜日

田河水泡の絵 工房の様子


リサイクルショップで
出合った木箱


この絵に惹かれて
手に入れた

すぐに棟方志功を連想したが
実際はどうなんだろう
と興味が湧いたので
いろいろ調べてみたら

昭和10年(1935年)に出版された
田河水泡の漫画
「のらくろ曹長」に
掲載されていることが判明

これですね
コミック版1ページに
大きく描かれているのだが
誰を描いたのか
何の説明もない

手に入れた「のらくろ曹長」は
昭和44年(1969年)に
再版されたものだが
版画家の棟方志功との
関係があるのかどうかも
皆目分からない
初版が出された1935年は
棟方志功は32歳
田河水泡36歳
接触の可能性はあるのでは
と調べていたら
東京荻窪にあるいずみ工芸店
は今年創業77周年を迎え
昭和の初めには
田河水泡や棟方志功も
訪れていたらしい
と、無理やり関係を
作ってしまいたいほど

工房の様子
製作中の19世紀ギター
横板組み上げ接着完了


以下、作業の様子



2025年3月12日水曜日

Laprevotte タイプ 裏板削り


工房の様子
製作中の19世紀ギター
ラプレヴォット•タイプの裏板
メープル材の鉋がけ
厚み仕上げ完了しました
四方反り鉋を使った


これはオレンジ色の
模様が入ったゴビ瑪瑙
石彫りミカンの上に
置いてみた


こちらはアフリカ産赤石
石英の白い部分が
握り固めた雪のように
美しい




最後に金唐革と軟玉製勾玉

2025年3月10日月曜日

ウグイスくん練習中 そして替刃式ノコ

ここ丹波篠山では
ウグイスくんが
ホケキョの練習中

子供の頃住んでいた近くに
「かよいちょう」という
地名がある
大人たちが会話のなかで
かよいちょうと口にする度に
いい響きの地名だな
と思っていた
このかよいちょうが
漢字で駕与丁と書く
というのを知ったのは
ずいぶん後のことで
最初はびっくり驚いた
そして先日
「異郷を結ぶ商人と職人」に
目を通していたら
駕輿丁(かよちょう)について
書かれていた
駕輿丁は奈良時代頃に発生した
高貴な人物が載る
輿(みこし)などの乗物を担ぐ
宮廷に所属した
職人であったらしい
福岡の駕与丁は
往時そういった職能集団が
住んでいた所なのか
と想像が膨らむ
加えて、使われている字が
一字違っていて、しかも
なぜ「かよちょう」てはなく
「かよいちょう」なのか
不思議ではある

風俗博物館から転載

こちらは工房の様子
先日紹介した替刃式鋸
「たて•よこ•ななめ」挽き
これで堅い黒檀材を
縦挽きしてみたが
かなり優れている
これまで「たてよこななめ」の
替刃式ノコはいくつか
試したが、これは良い



そして、白蝶貝で花模様の
ポジションマークを
作っていく



出来上がったポジションマークを
熱で軟化させたシェラックで
象嵌していく