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2013年4月2日火曜日

高炭素鋼の寸三鉋でツゲ材を荒削りする

強靭な炭素鋼の寸三鉋を2丁入手

左は古いもので銘は「秀弘」  身幅57mm
これは福岡県の刀匠が鍛えたものだということですが
真偽のほどは判りません・・
錆がひどく、刃切れもあったので
刃先を短くし、裏を透き直しました
研いだ感じでは、かなり強靭な手応えがありました

右は新潟県の鉋鍛冶、樺沢貞雄氏作「貞時」 身幅55mm
鋼は高炭素鋼だということです

こちらは「秀弘」 刃角度は約27度

刃先の拡大画像
焼きがよく入っていても刃先がここまで精緻に研ぎ上がる
というのは期待が持てます・・

こちらは「貞時」
美しい地鉄(じがね)です

こちらも「秀弘」同様、刃先は精緻です
これも期待できそうです

台を調整し、ツゲ材を荒削りしてみました
動画参照下さい



削り肌はどちらも問題ありません

動画撮影後の刃先の状態
こちらは「秀弘」

そして「貞時」
どちらも刃先はビクともしていません
一般的な炭素鋼ではこうはいきません

通常、ツゲ材を削る際には燕鋼や
安来(やすぎ)鋼・青紙スーパーなどの特殊鋼の鉋を使っています

削ったツゲ材は、薩摩琵琶の撥の補修に使いました
薩摩琵琶の撥は幅が広く、最も広いところは30cmほどあります
右側のものはさすがに両端が継いでありますが
左のものは一枚板です・・

ローズウッドの削り比べはこちら

2013年4月11日木曜日

「貞時」 「秀弘」寸三鉋でローズウッドを削る


YouTubeにUPした動画(参照)の画像を紹介しておきます
今回は古い「秀弘」銘寸三鉋と
現代の名工、「貞時」銘の寸三鉋の削り比べです



動画で最初に使った「秀弘」銘寸三(身幅57mm)
鋼は炭素鋼


ローズウッドの深い逆目もほぼ止まっています


動画撮影後の刃先の状態
まだまだ大丈夫です




こちらは「貞時」銘寸三(身幅55mm)
鋼は高炭素鋼


こちらも逆目は止まっています


ことらも刃先はまだまだ大丈夫です

通常はローズウッドを削る際には
燕鋼や安来鋼・青紙スーパー鋼、ハイス鋼の鉋を使いますが
今回、試し削りということでローズウッドを削ってみました
この後どちらの鉋も仕事で使っていますが
秀弘鉋の方が永切れする感があります

ツゲ材の削り比べはこちら


2014年8月18日月曜日

中野武夫氏作 東郷鋼鉋 削り比べ 

まず、中野武夫氏作東郷鋼鉋
(寸三・身幅55mm)を
他の特殊鋼、安来鋼青紙スーパーと
燕鋼の寸三鉋と削り比べを
やってみました
左から東郷鋼寸三、青紙スーパー鋼寸三、燕鋼寸三


削った材はギター用材として
最も削りにくいものの筆頭
ホンジュラス・ローズウッド

粘りが強く強烈な逆目交じりの堅材
これを荒削りしてみました

動画で最初に使ったのは
中野武夫氏作東郷鋼・寸三

刃角度は約25度

動画撮影後の刃先の状態

次に使ったのは青紙スーパー鋼・寸三
一応、銘にモザイクをかけ作者は
伏せておきます

刃角度は約28度

動画撮影後の刃先の状態

最後に燕鋼・寸三
これも銘にモザイクをかけ作者は
伏せておきます

刃角度は約28度

動画撮影後の刃先の状態

鉋身の仕込み角度は
手前の東郷鋼と青紙スーパー鋼は
ほぼ八分勾配(約40度)
奥の燕鋼はほぼ九分勾配(約42度)
動画撮影後の刃先の状態は
3丁ともほぼ同様ですが
燕鋼は切れが止みかけています
東郷鋼と青紙スーパーはまだ切れていますが
切れが軽いのは東郷鋼の方です
削る音も東郷鋼は最も軽い感じがあります

次に中野武夫氏作東郷鋼鉋・寸三と
(身幅57mm、炭素鋼)とで
削り比べをやってみました

左が東郷鋼・寸三(刃角度約28度)
右は秀弘(炭素鋼)・寸三(刃角度約28度)


削った材は同じ
ホンジュラス・ローズウッドです
これは東郷鋼

動画撮影後の刃先の状態

これまで現代製の東郷鋼鉋を
いろいろと手に入れ、使ってみましたが
どれも仕事で使えるレベルでは
ありませんでした
しかし、この中野武夫氏のものは
これまで使った中では最も強靭で永切れします
充分仕事で使えます

こちらは秀弘寸三

動画撮影後の刃先の状態
こちらは東郷鋼よりも
やや刃持ちがいいような気がします
研いだ感じは東郷鋼よりも強靭で
研ぎ上げるのにやや苦労します

動画の削る音を聞いて頂くと
この秀弘鉋の方が鋭い感じが分かって
頂けると思います
やはり優れた炭素鋼は切れが軽く
しかも永切れし
ついつい手が伸びてしまうのです・・

2014年8月15日金曜日

秀弘鉋と青紙スーパー鋼鉋 削り比べ

今回出来上がったMaria Harp のブリッジを削る際に
せっかくだから、ということで
鉋の削り比べをやってみました





削った材は深いカール杢のブラック・ウォルナット





使った鉋は先日手に入れた
安来鋼・青紙スーパーの寸三(身幅55mm)
銘は一応、モザイクをかけ伏せておきます


Maria Harp 3台分のブリッジ材を荒削りしましたが
刃先はほとんど変化ありません
切れも軽くさすが青紙スーパーといったところでしょうか・・


これは同じサイズの古い鉋
秀弘銘寸三(身幅57mm、炭素鋼)


こちらも刃先はほとんど変化なし


3台分のMaria Harp のブリッジを削った鉋屑



この作業をやっている最中に
注文していた中野武夫(武則二代目)氏作
東郷鋼(犬首)の鉋(寸三・身幅55mm)が届きました


早速これを使えるようにしなければ・・
ということで、この続きは後日・・