2011年6月25日土曜日

スウェーデン鋼とメープル材


今日は仕事の大半を
メープル薄板削りに費やしました

途中、注文していた鉋身が届いたので


自分の道具として仕立て直し
台に仕込み、さっそく使ってみました

使った砥石は
中研ぎ:シャプトン「刃の黒幕」#1000、
そして#1500、次に岐阜産小鳥おどり
仕上研ぎは、中継ぎとして中世中山砥・戸前(粗め)
最後に同じく硬めの中世中山砥・並砥

この鉋身は伊予(愛媛県)の刃物職人
白鷹幸伯氏秘蔵のスウェーデン鋼(参照)を用い
播州(兵庫県)三木の常三郎鉋工房で
打たれたものだということです
スウェーデン鋼についてはこちらを参照ください

今日削ったメープルはソフト・メープルですが
それでもメープル独特の粘りは
鉋の切れ味を試すにはいい試料となります
普段はメープルを削る鉋は炭素鋼系のものを
使いますが、安来鋼の青紙や東郷鋼は
どうしても切れが重く、使う気になれないのです
そういうことなので、この炭素鋼系の
スウエーデン鋼のなかでも優れていると云われる
1977年製の鋼を名工常三郎氏が
どのようにまとめ上げていられるのか
興味津津でありました・・

軽い切れで、切れに独特の鋭さを感じます
この感覚は初めてです
これは刃を多めに出していますが
それを感じさせません
驚きます・・(動画をUPしました)


鉋身を研いだ際に、独特の粘りを感じましたが
削り肌も、粘りのある艶に仕上がっています

普段、メープルに使っている鉋だったら
刃先がかなり摩耗していると思われる
ところまで削ってみても、まだ刃先は健全です
刃角度は26,5度

 鉋を持ち換えて
二代目・金井鉋(鋼は安来鋼の青紙)
使ってみました
やはりメープルを削ると
青紙独特の重い切れです

常三郎ほど削っていないにもかかわらず
刃先は早くも摩耗して白くなっています
刃角度は28度 

これは東郷鋼
先日のホンジュラス・ローズウッドには
よい結果を出しましたが
これもやはりメープルを削ると重いですね
刃角度は26度

 初代・金井を試してみました
これは一枚刃の影響か、刃角度(23,5度)
影響か、軽い切れ味です

これはこれまでメープルの荒削りに
長年使ってきた「も作」銘の寸五(削り幅45mm)

鋼は炭素鋼の安来鋼白紙系と思われますが
軽い切れ味で、しかも永切れします
これにはたいへん助けられてきました

4 件のコメント:

halu さんのコメント...

素材に合わせて鉋を選ぶことは良い仕上がりにするために重要なことですね。
美しい仕上がりのために道具を整えることが少しずつ分かってきたような気がします。
ありがとうございます。

私も昨日は別の長台(延国)で天板削りをしました。
鋼は白紙とのこと。
材の欅は木理交差がかなり見受けられますが素性が良いのでさくさくしています。
これは白が威力を発揮しやすかったのかすっきりと荒削りが出来ました。
仕上げへの移行が楽に出来ます。

しかし、白は研ぐのに少し時間がかかります。
2000番から新田巣板、中山戸前と渡りましたがなかなかすっきりとした刃がつかず難儀しました。

まだまだですね。

あっ、そうそう。
昨日も初代金井が出てました。
天狗印の奴。
今朝になって気がついたので時すでに遅しでした。

kiyond さんのコメント...

初代金井、ぜひおすすめします・・

安来鋼白紙は私が使っている「も作」もそうですが
おっしゃるとうり仕上研ぎに苦労しますね。
私は中研ぎはシャプトン#1000→#1500の次に
人造中名倉(#2000)を使っています。
http://kiyond.blogspot.com/2011/02/blog-post_4016.html
これはやや雑味がありますが、それほど鋼には及びませんので
次は仕上研ぎに移ることができ、傷を消すのも楽です。
いちどお試しのほどを・・・
ネット販売もされています。
「人造中名倉 京東山」で検索してみてください。

匿名 さんのコメント...

http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/onihaku/kouzan/sonota/sonotakouzan.html
モリブデンの産地 キヨンドさんの近くにありました。
特殊鋼の生産とは思いつきませんでした。
砂鉄に関しても真砂砂鉄赤目砂鉄の分類にかんしても、つい最近研究結果が発表されたばかりです。
要約すると磁石につく砂鉄ばかりではいい鉄はできない。
非磁性の成分がたたら製鉄に大きな影響を及ぼすという内容です。
古代の鉄剣(大分)に関して、九大の研究結果について大御所が待ったをかけてるようです。
これからも、古代の製鉄に関して新しい発見がありそうですね。        源 信正

kiyond さんのコメント...

ご協力ありがとうございます。
モリブデンの融点が2623℃というのが気にかかりますが
二硫化モリブデンは1085℃ということなので
水鉛の状態ならば鉄に添加できることになるのでしょうか・・
詳しいところを知りたいところですが、
古代遺跡からの鉄の出土物からモリブデンが検出されているか
どうかも知りたいところであります。

しかし、水鉛の鉱床が大江山にもあったということには驚きました。
大江山の鬼伝承と何らかの関係がありそうですね・・