昔の職人さんが使っていた
青砥(中砥)を入手
おそらく茨城県産の
助川砥と思われます
一般的に、青砥は柾目使い
(仕上砥は板目使い)ですが
これは板目で使われています
かなり硬い石質ですが
研ぎ減って中央部が凹んでいます
板目使いされていたのが
意図的かどうかは
分かりませんが
柾目面の厚みもあまりないので
このまま使ってみることに
しました
これまで使われてきた
凹んだ面を平にするのは
大変なので
このように反対面を研ぎ面にし
木の台に接着しました
両側の様子
新たな研ぎ面の様子
筋は当たりません
かなり硬いので研ぎ汁は
あまり出ませんが
研ぎ応えはかなりあります
中研ぎの最終段階として
充分使えます
丹波産の硬口の青砥に見られる
針気はほとんどなく
粒度はよく揃っています
以前、京都の和束産青砥を紹介
した際に少し述べましたが
青砥の柾目面は
研磨力はありますが
その分研ぎ傷が深く
針気も出やすい感じです
それに比べ板目面は柾目面に
比べると滑らかな研ぎ感で
使い方によっては、それなりの
効果を得ることができそうです
研いだ鉋身は新潟与板の舟弘鉋「天慶」銘(青紙鋼)
身幅4.3cmの小鉋です
その後の仕上砥ぎの様子
まず山口県産杭名砥の
蓮華巣板を当てましたが
1分も研がないうちに
鋼の傷がほぼ消えました
そして中山産の黄板で最終仕上げ
これも1分も研いでいません
中研ぎから含めて5分ほどで
研ぎ終えることができました
これには大変助かります
小鉋で三分研ぎ
(研ぎ面の幅が約9mm)の
影響もあると思いますが
中研ぎで研ぎ傷を
細かくしていると
仕上砥ぎが大変楽に行えます
中研ぎに使った天然砥石
右から粗めの沼田・虎砥
(粒度約400)
中央は次に使った浄教寺砥
(粒度約600)
左は今回手に入れた青砥
(粒度約1500)
以上の砥石を使って
これらの小鉋3枚を
研ぎ上げるのに
15分ほどで済みました
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