以前紹介した青紙鋼が使われた義廣銘の寸四鉋(身幅60mm)が
新潟与板の刃物鍛冶・小熊寅三郎氏によるもの
ということが判明しました
このときに入手した義廣銘の小鉋のことを
越後与板打刃物 匠会に問い合わせたところ
中野氏は義廣銘については承知していない
ということでしたので困っていたところ
新潟で刃物業を営んでいる御方からご教示頂きました
以下、その御方からのご教示の内容ですが
「この鉋刃は、小熊寅三郎さんのものです
すでにお亡くなりになり、15年は経つと思います
青紙1号鋼で、クローム・タングステンが多い古い鋼かもしれません
火花テストで、暗い赤色の火花が出るのでは!?
この鍛冶屋さんの鉋は、「まだ無いか!」と
亡くなってからも問い合わせが有りました
この銘の問屋さんは、すでに営業しておりませんが
訳あって在庫は飛散していますので、
見つけられたらお買い得だと思います
この銘の鉋は、寸8より寸6・寸4が多く作られたようです」
ということでした
小熊寅三郎氏の鉋身は
背に氏独特の縦筋が入っているということでした
そのことを認識して、こうして二枚の背を比較してみると
左の中野武夫氏作とされる小鉋も
同様の縦筋が確認できます
中野氏は義廣銘のことは承知していないということなので
この小鉋も小熊寅三郎氏が鍛えたものかもしれません
以前紹介した削り比べでも永切れ具合は
ほぼ同様のものがあり
どちらもかなり優秀なので、その可能性は大と言えます
2 件のコメント:
小熊寅三郎さんについて気になったのでどの様な鉋を造ってらっしゃったのか調べてみたら何と手持ちの鉋に小熊さんの作品とされる鉋が有りました(^^)
銘は羅生門という鉋です。全然使っていないので今度研ぎ上げて使ってみます(^^)
お、そうですか!
いつかぜひ見せてください。
コメントを投稿