紹介した「会陽」刻印の
重高寸四(玉鋼)でも
削り音の違いを
比べてみようと思い
寸四鉋2丁に加え
中砥二種を使って
新たに砥ぎ直し
砥ぎ上げた状態から
削り音の比較をしてみました
前回はスマホ片手に
片手で引きましたが
今回は両手で引き
デジタル・カメラで
撮影しました
動画撮影後の各鉋の状態
刃先はほとんど
変化はありません
その後、白紙1号の鉋と
重高でかなりの量
(楽器3台分)の
荒削りを行いました
この刃先はその後の
白紙1号の刃先の状態です
刃先は白く磨耗していますが
まだまだ
切れは止んでいません
こちらは重高の玉鋼
こちらも刃先が
白く磨耗していますが
切れは止んでおらず
切れは上の白紙1号よりも
軽快です
新年明けまして
おめでとうございます!
本年も宜しくお願い致します
今朝は霧が深く
初日の出が拝めそうに
ないので・・
篠山に架かる橋の一つ
渡瀬橋の欄干の
イノシシくん
そして
丹波篠山のゆるキャラ
「まるいの」
先日紹介した
紹介されている
山口榮吾氏が出された
小冊子を手に入れたので
少し紹介しておきたい
と思います
東郷鋼についての説明
会津鉋では東郷鋼0号は
左銘のものに使われた
というのは興味深い記述です
通常の鉋には
蓄音機印の鋼が使われた
となっています
参考までに
これは当時の東郷鋼の
ラベルだということです
因みに
上の2枚の画像は
「会津手語り」で
紹介されているものですが
この左銘の重房と重延の
鉋も東郷鋼0号が
使われている
ということになります
これは出雲(島根県)の
田部家に残っている寛政八年
(江戸時代中頃)の文書
会津には農具を作るための
銑という道具が無かったため
近くの鉄の産地である
南部から取り寄せたが
品質が悪く、その上、陸路で
40km以上運ぶのは大変だった
そういったことなので
出雲で作られている銑を
内密に取り寄せてみたら
良質だったので以後は出雲と
取引きをするようになった
会津と出雲は距離が離れているが
船で運ぶことが可能なので
会津の漆、蝋、鉛、塗物、絹、
絹の晒布といった物産と
物々交換をすることになった
といった内容
大掃除を終え
新年を迎える
準備ができました
工房では仕事を
進めていますが
ふと思い立って
同じ寸四サイズの鉋で
削り音の違いを
確認してみました
左のアマレロ材の台が玉鋼
右の白樫台が安来鋼白紙1号
刃先は研ぎ立てではなく
荒削りでかなり使った状態で
白く摩耗しています
こちらはハードメープル材を
ガガリ鋸で挽いたところ
こちらは先日紹介した
明治44年当時の
会津刃物の価格表ですが
鉋の価格に興味が湧きます
特別上等鉋の寸八が
80銭ということは
現在の貨幣価値に置き換えると
1万円台といった
ところでしょうか・・
動画で最初に使ったのは
紹介されている
田島滝ノ原産と思われる中砥
程よい硬さで反応よく
研磨力あります
地鉄(じがね)に
やや荒めの傷が付きますが
鋼(はがね)には及んでいません
次に粒度が細かめの
青系の会津砥を使いました
やや目が締まっていますが
心地よく研ぐことができます
地・刃ともに緻密に研ぎ上がりました
使ってみました
美しい卵色の戸前です
やや柔らかめですが
研ぎ易く、研磨力あります
地・刃ともに微塵に
美しく研ぎ上がりました
地鉄の刃寄り、中央部に
異質な鉄が交じっていますが
鋼のように硬くはありません
会津鉋 初代重道寸四
鋼は玉鋼と思われます
Black Walnut
ウォルナット材を削ってみました
片手削り
一枚刃ながら
逆目もきれいに止まっています
スマホ片手に片手鉋かけ