2019年1月2日水曜日

玉鋼と白紙1号鉋の削り音の違い比べ その2

会津手語りの私の文
紹介した「会陽」刻印の
重高寸四(玉鋼)でも
削り音の違いを
比べてみようと思い

寸四鉋2丁に加え
先日紹介した会津産の
中砥二種を使って
新たに砥ぎ直し

砥ぎ上げた状態から
削り音の比較をしてみました
前回はスマホ片手に
片手で引きましたが
今回は両手で引き
デジタル・カメラで
撮影しました



動画撮影後の各鉋の状態

刃先はほとんど
変化はありません
その後、白紙1号の鉋と
重高でかなりの量
(楽器3台分)の
荒削りを行いました

この刃先はその後の
白紙1号の刃先の状態です
刃先は白く磨耗していますが
まだまだ
切れは止んでいません

こちらは重高の玉鋼
こちらも刃先が
白く磨耗していますが
切れは止んでおらず
切れは上の白紙1号よりも
軽快です

2019年1月1日火曜日

初日の出

新年明けまして
おめでとうございます!
本年も宜しくお願い致します

今朝は霧が深く
初日の出が拝めそうに
ないので・・

篠山に架かる橋の一つ
渡瀬橋の欄干の
イノシシくん






そして
丹波篠山のゆるキャラ
「まるいの」

2018年12月31日月曜日

東郷鋼について 山口榮吾氏の小冊子

先日紹介した
紹介されている
山口榮吾氏が出された
小冊子を手に入れたので
少し紹介しておきたい
と思います





東郷鋼についての説明
会津鉋では東郷鋼0号は
左銘のものに使われた
というのは興味深い記述です
通常の鉋には
蓄音機印の鋼が使われた
となっています

参考までに
これは当時の東郷鋼の
ラベルだということです
外栄金物さんのHPから引用)


因みに
上の2枚の画像は
「会津手語り」で
紹介されているものですが
この左銘の重房と重延の
鉋も東郷鋼0号が
使われている
ということになります

これは出雲(島根県)の
田部家に残っている寛政八年
(江戸時代中頃)の文書

会津には農具を作るための
銑という道具が無かったため
近くの鉄の産地である
南部から取り寄せたが
品質が悪く、その上、陸路で
40km以上運ぶのは大変だった
そういったことなので
出雲で作られている銑を
内密に取り寄せてみたら
良質だったので以後は出雲と
取引きをするようになった
会津と出雲は距離が離れているが
船で運ぶことが可能なので
会津の漆、蝋、鉛、塗物、絹、
絹の晒布といった物産と
物々交換をすることになった
といった内容

2018年12月30日日曜日

玉鋼鉋と白紙1号鉋の削り音の違い

大掃除を終え

新年を迎える
準備ができました

工房では仕事を
進めていますが


ふと思い立って

同じ寸四サイズの鉋で
削り音の違いを
確認してみました
YouTube動画UPしました

左のアマレロ材の台が玉鋼
右の白樫台が安来鋼白紙1号

刃先は研ぎ立てではなく
荒削りでかなり使った状態で
白く摩耗しています
 
こちらはハードメープル材を
ガガリ鋸で挽いたところ

こちらは先日紹介した
会津手語りに掲載されている
明治44年当時の
会津刃物の価格表ですが
鉋の価格に興味が湧きます
特別上等鉋の寸八が
80銭ということは
現在の貨幣価値に置き換えると
1万円台といった
ところでしょうか・・


2018年12月28日金曜日

会津砥を使って会津鉋を研ぐ

砥ぎ動画UPしました

動画で最初に使ったのは
先日紹介した会津手語り
紹介されている
田島滝ノ原産と思われる中砥


程よい硬さで反応よく
研磨力あります

地鉄(じがね)に
やや荒めの傷が付きますが
鋼(はがね)には及んでいません

次に粒度が細かめの
青系の会津砥を使いました


やや目が締まっていますが
心地よく研ぐことができます

地・刃ともに緻密に研ぎ上がりました

仕上砥ぎは茨城県産の赤沢砥
使ってみました

美しい卵色の戸前です

やや柔らかめですが
研ぎ易く、研磨力あります

地・刃ともに微塵に
美しく研ぎ上がりました
地鉄の刃寄り、中央部に
異質な鉄が交じっていますが
鋼のように硬くはありません

会津鉋 初代重道寸四
鋼は玉鋼と思われます



Black Walnut
ウォルナット材を削ってみました
YouTube動画UPしました
片手削り

一枚刃ながら
逆目もきれいに止まっています

こちらは重長二寸
YouTube動画UPしました
スマホ片手に片手鉋かけ