平安時代から行われてきた
「合せ」を鉋でやってみました(参照)
通常、「合せ」は番(つがい・二つ一組)で行われますが
今回は三丁の鉋で行いました
削る木は、よく乾燥させた
ホンジュラス・ローズウッドという硬く緻密な板です
30年近く寝かせていたものです
日本でいえば紫檀の部類に入る木ですが
真黒(まぐろ)本黒檀ほど堅牢ではありませんが
粘りがあって緻密な材質なので
削り難さでは木材の中で筆頭に属するでしょう
今回のものは板目交りで
所々に強烈な逆目があります
さて、まず最初に登場するのは
ここ数日このブログに登場している
初代・金井芳蔵の寸六一枚鉋です
刃角度は23.5度
粘りが強い材質なので
刃のかかりが少なくなるように
刃先を弓形に研ぎ直しました
削り肌は問題ありませんが
部分的な強烈な逆目は止まりませんでした
これはやはり二枚刃の鉋で
押え金を思い切り詰めた状態で
削らないと無理のようです
一枚目の画像の削り屑を出した後の
刃先の状態です
早くもかなり摩耗していますが
まだ切れは止んでいません
さて次は、前回の真黒本黒檀削りで
あっという間に切れ止んだ東郷鋼の登場です
寸八で刃角度は26度
前回の真黒本黒檀ほどガンコな材ではないので
この木には実力を発揮してくれました
切れ味よく、逆目も軽く止まりました
刃先は少し摩耗した程度です
刃角度29度
これは一般的に売られているもので
価格は二万数千円のもの
切れ味軽く、逆目もキッチリ止まりました
刃先はほとんど変化なし
これで結果が出ました
ホンジュラス・ローズウッドという堅木に対し
ホンジュラス・ローズウッドという堅木に対し
最も優秀なものは粉末ハイス鋼の鉋でした
次に東郷鋼、そして初代・金井ということになりますが
初代・金井の、刃先が摩耗していても
切れ続ける永切れには今回も驚かされました
他には甘めの東郷鋼も試してみましたが
初代・金井よりも刃先は丈夫でした
刃角度はほぼ同じですから
このことからも初代・金井の鋼は