以前紹介した、今昔物語の毘沙門天に因んだ話(参照 参照)に関することを、ちょっと調べているのですが、そうすると、3月15日に述べた福岡県春日市の弥生時代の遺跡と兵庫県芦屋市の会下山遺跡に繋がっていき、またそれは芋蔓式に、これも以前のブログで述べた古代の製鉄に繋がっていくのです。そういうことなので、もう一度六甲山系の古代と、そこから西に繋がる印南山系の古代を洗い直しているのですが、そうすると、どうしてもさらに西の備前や吉備(岡山県)にも目を向けざるを得ないのです・・
そういうことなので、新たに手に入れた資料を含め、いろいろと目を通しているのですが、おや?と思うことがあったのです・・それは岡山県赤磐市にある熊山の石組遺跡に関する資料なのですが、興味深いことに、それは昭和の初めの大本教の研修用資料として発刊されているのです。大本教はここ丹波の地、とくに綾部市と亀岡市が因縁が深いのですが、他にも昨年5月に続けてこのブログで述べた九鬼家とも少なからぬ因縁があるのです。
このことは今回は深く追及はしませんが、大本の二代目教祖である出口王仁三郎でぐちおにさぶろうはスサノオのことをかなり意識していたようで、昭和5年には有志と連れだって熊山に登り、謎の石組を検分し、結果、石組はスサノオの陵墓であると結論付けているのです。
そして、それに因んで資料には王仁三郎の「天目一神と長船おさふね」という文が載せられているのですが、それを紹介しておこうと思うのです。
以下・・
「日本刀が世界に冠絶するゆえんは、モリブデン(水鉛すいえん)を混入して鍛える秘法をはやくから知っておったからである。明治時代中頃からドイツあたりでこの秘密を発見して、精巧なる軍器を造りだしているが、日本においても秘密中の秘密として、深山に入って造ったので、天狗に教わったなどと称し、決して他人に教えなかったものである。鉄も雲(出雲いづも・島根県)、因(因幡いなば・鳥取県東部)、伯(伯耆ほうき・鳥取県西部)の三国に限られたもので、このほかから出たものでは、たとえモリブデンを混入しても、そう立派なものは出来ない。この鉄(雲・因・伯 三国の鉄)があり、水鉛(モリブデン)があるので細矛千足くわしほこちたるの国の名に背そむかぬ逸品が出来たのである。素尊斬蛇すそんざんじゃ(素尊命による八岐大蛇・やまたのおろち退治)十握とつかの剱つるぎは長船おさふね(岡山県の刀の産地)ではないかと聞くが、それは違う。前言うとおり、雲、因、伯三国のうちに産する鉄でなければならないのだから、これは長船で鍛えられたものではない。」
鉄(鋼はがね)にモリブデンを加えるということは
今で言う特殊鋼ということになります
この神社は上の文とは関係がありませんが
先日訪れた丹波市山南町谷川にある
熊野神社
そして謎の神社(地図参照)
この神社は立ち入り禁止になっていて
金網が廻らされており
神社名を確認できませんでした
鳥居の字も風化して判読できず・・
赤い鳥居なので、海人(あま)産鉄系神社ではあります