2013年11月7日木曜日

義廣鉋を入手


古い鉋、義廣銘二寸鉋(身幅8cm)を入手
台も付いていましたが
状態が良くなかったので別の台に挿げ換えました



研ぎは前所有者によるもの

銘の右上の刻印は「田圃」
通称・田圃義廣です
登録商標と田圃の刻印がある義廣は
二代目以降のものとされているようです

義廣銘の上にある刻印は家紋でしょうか

前回紹介した義廣寸四鉋にも同様のものが見られます

製作中のバロックギターのヘッドにする
メープル材を荒削りしてみました
やや切れは重いものの、力強さを感じます
鋼は炭素鋼系ですが、削った感じは玉鋼のような印象を受けます

通常の鉋でしたら刃先が白く磨耗するほど削りましたが
まだほとんど変化はありません

その後、炭素鋼の寸八鉋2丁を加え
メープル材の荒削りで、削り比べをやってみました
使った鉋は、左から高炭素鋼、義廣(おそらく玉鋼)、スウェーデン鋼


これは高炭素鋼寸八
刃角度約28度、仕込みは八分勾配

削り比べ後の刃先の状態

これはスウェーデン鋼寸八
刃角度約28度、仕込みは八分勾配

削り比べ後の刃先の状態
そして義廣二寸
刃角度約24度、仕込みは八分勾配

義廣は最初にメープル材を試し削りした状態から
削り比べをしましたが、他の2丁と比べると
刃先の磨耗が少ないのが確認できます
刃角度24度というのを考慮すると
かなり永切れしていることになります

結果は、最も永切れしたのは義廣二寸、次に高炭素鋼寸八
そしてスウェーデン鋼寸八
最も切れが軽いのはスウェーデン鋼寸八、次に高炭素鋼寸八
そして義廣二寸
ということでありました

削ったメープル材からバロックギターのヘッドを挽き出す

2013年11月5日火曜日

義廣寸四鉋で木口削り

以前紹介した、昔の職人さんが使っていた義廣銘寸四鉋
メープルの木口削りに使ってみました
粘りの強いメープル材の、しかも木口でも軽い切れで
これほどの切れの軽さの鉋は手持ちのものには他にないように思います
体への負担がほとんどなく、大変助かりました







前回紹介してから、まだ研いでいませんが
まだまだ刃先は健全です


削ったGelas風フラット・マンドリンのネック










2013年11月2日土曜日

古い寸六鉋身を入手 玉鋼か・・


古い寸六(身幅66mm)鉋身を手に入れました
銘は正丸でしょうか・・
判然としませんが、一応、正丸としておきます




研ぎ上げてみました




刃角度は約27度


鋼は厚めで、研いだ感じと研ぎ上がりは
玉鋼のような印象を受けます
火花は炭素鋼系で、古い会津鉋のように
不均一な火花の飛び方をします
和鋼は間違いないと思います
おそらく玉鋼でしょう・・


台に挿げ






仕事で使ってみました
まず中仕工鉋としてバロックギターの横板にする
深い杢のカーリーメープルを削ってみましたが
玉鋼とは思えない軽さです


中仕工でも深い杢の逆目が完全に止まっています


次に横板のライニングにする
ヨーロッパ・スプルースを仕上げてみました
仕上げ削りとしては厚めの鉋屑ですが
これも逆目は完全に止まっていて


美しい削り肌です


この後、刃先が磨耗しやすいセドロ材を荒削りをしたり


いろいろと削ってみましたが
刃先はまだまだ健全で、玉鋼のように永切れします
おそらく玉鋼と思われるのですが
それにしては切れが軽すぎる・・
不思議な鋼であります・・


2013年10月26日土曜日

若気の至り・・

これはギター製作を始めた頃
ラベルに押そうと思い作った篆刻印
結局は使いませんでした
若気の至り・・









これは10年ほど前に地元の人に頼まれて彫ったもの
猪狩で使う槍の鞘


狩りをする方もイノシシも命がけなので
ついついこうなりました
こういったものは勢いが大事なので
円空仏風に30分ほどで彫り上げました


2013年10月24日木曜日

Gelasジェラ風フラット・マンドリンのピックガード

Gelas風フラット・マンドリンのピックガードの切り出し




部分的に厚いところは4mmほどある・・
もったいないが他のところが薄いので
この部分だけ削ることにする






裏側には金箔を貼りました
ここでもコニシボンドのスティック状接着剤が活躍


埋め込んで平に削る




出来上がり