昨日、今日と琵琶の覆手の作り換えをやっています
薩摩琵琶の覆手は「島桑」を使うのが掟とされていますが
この琵琶は音が軽すぎるので
桑材に拘らず良い効果が得られる素材を使って欲しい
という奏者の希望で、堅くて重い紫檀材を使うことにしました
我が家のネコはマタタビには興味がないのに
ローズウッドなどマメ科の木の匂いがお気に入り
作業中、頼んでいた特殊小刀が届きました
鍛えて下さったのは備中(岡山県)鍛冶
武田松水工房の中西佑水さん
鋼は安来ハガネ・青紙スーパーだということです
この形状の小刀は楽器製作で重宝します
刃部の元から15mmほどは指を当てるので
初刃(うぶは)に戻しました(参照)
研ぎ上げられた状態で送って下さいましたが
研ぎもお見事
刃角度は約30度
柔らかいスプルースや
セドロ材でも切れは驚くほど軽く
粘りの強いメープル材や
堅い紫檀材もサクサクと削ることができます
さっそく仕事で使ってみました
抜群の切れで
コントロール性も文句なしです
これくらいの削りでは刃先は何ともありません
もう一息で出来上がりであります
完成