2019年6月25日火曜日

初夏の花々 そしてアマガエル


工房近くで咲いている立葵

そして鮮やかな百合

ガグアジサイは
もうじき、といった感じ

カタバミの花一輪

毎年同じ所に咲く
八重咲きのドグタミ


アサガオの花に寄ってきた昆虫

毎年ここに来る
アマガエル

傘の上にも三年・・



2019年6月24日月曜日

原山砥 そして白巣板4種研ぎ比べ

これは京都府相楽郡の
原山というところで採集された
石だそうですが
砥石として採掘され
流通していたかどうかは不明
ただし、砥石としては使えます
一見、仕上げ砥石に見えますが
研いでみると研ぎ傷は
細かめの中砥といった感じです

右は同じ地域で採掘された

この図はこちらのHP
紹介しているものですが
和漢三才図絵に掲載されている
砥石山の図です
昭和40年(1965年)に発行された
「日本の職人」では 
「この山は山城国(京都府)と
丹波国 (京都府と兵庫県 ) の
境にある原山の砥石山
と思われる」と
述べられていいます
川田壽文氏の論文による
全国の砥石産地では
この地域、現在の京都府相楽郡
和束町では上に紹介した
青砥しか採掘されていないので
先に紹介した謎の石は
青砥になる途中の段階の
石なのでしょうか・・

24mm幅の薄ノミを
研いだ状態
研ぎ動画UPしました

そして、その鑿を研ぎ上げる際に
4種類の白巣板の
研ぎ比べをやってみました
動画UPしました

動画で最初に使ったのは
京都西の山、奥ノ門産
光を反射させて撮影

次に使った京都東の山
梅ヶ畑奥殿okudo産

そして京都の西の山
亀岡・丸尾山産

最後に使った
京都西の山、八木ノ嶋産

左から奥ノ門okunomon→
奥殿okudo→丸尾山maruoyama→
八木ノ嶋yaginoshima

2019年6月23日日曜日

超仕上げ砥石 新たな体験

趣味で研ぎをなされている方が
超仕上げ用の天然砥石を
持ってきて下さいました
趣味といっても本格的で
それが高じて原石を仕入れ
ご自分で加工され
これからは販売も
行っていかれる
ということです
今回は超硬口の
鏡面仕上げ用の砥石を
見せて頂きました

まずこれは
京都の鞍馬山の黒砥石
たいへん珍しく
貴重なものだそうで
バブル期には1億円以上の
価格で取引されていたそうです
左は研ぎ面が板目
右は柾目に成形されています
研がせてもらった感じでは
やはり左の板目の方が
研ぎ上がりは緻密でした
研ぎに際しては
かなり硬い石質なので
目起こし(ダイヤモンド砥石で
砥面を擦り、砥汁を残したまま
研ぎ始める)をし
研ぎ進めると
砥汁が粉砕されずに
刃物の研ぎ面を荒らします
ですから、後にリンクした
動画のように
前段階の仕上砥ぎの砥汁を
砥面に付けて研ぎ始めると
より効果的に
研ぎ上げることができます

これは兵庫県北部の
砥石ヶ岳の砥石(玄武岩)
だそうです
超硬口の中砥といった感じです
ですから通常の
ダイヤモンド砥石による
目起こしが効果的です

そしてこれは
動画で使っているもの(左側)
昭和30年頃から35年頃に
販売されていた桂川支流の
丹波地域で採集された
チャートになりかけの
石だそうです
この砥石は当時の
大工さんの年収分で
取引されていたそうです
また、大工さんの他、理髪店、
刀剣研磨師などに
販売されていた
ということです
ここでは便宜上「丹波砥石」
Tanba toishi whetstone 
と命名しておきます

こちらは左は
新潟県産の玉gyoku
よく観察すると
蛇紋岩と軟玉、
そして硬玉(翡翠・ヒスイ)が
混在しています
玉は大変硬く粘りのある
石質なので
砥汁を付けてもツルツルと
滑る感じでした
ですから剃刀の
最終仕上げなどには
向いているのではないかと
思います

右は愛知県産の三河油石
油石といっても油で研ぐ
オイルストーンではなく
見かけが猪肉の脂身に
似ているので
このような名前が
付けられたのだそうです
これは荒めの
アーカンサス砥石と
いった感じです

こちらは北海道の石だそうで
左は十勝石(黒曜石)で
右は石英質の石だそうです
黒曜石はほとんど
ガラスと同じで
硬度もそれほど
硬くはないので(硬度5)
仕上げ砥石として
充分使えると感じました
これも砥汁を付けて研ぎますが
グイグイと刃物に
喰い付いてきて
研ぎ上がりも文句なしです

これはメノウ
硬度は7ほどありますので
上の玉と同様の硬さですが
上滑りせず、心地よく
研ぐことができます

動画で使った丹波砥石の緑系
研ぎ感は滑らかで
刃物への喰い付きも程よく
心地よく研ぐことができます




カッターナイフで傷が付くので
ガラスや黒曜石よりは
柔らかい石質です
ガラスや黒曜石の硬度は5
カッターナイフでは
傷が付きません


動画で最初に使ったのは
福井県産寺中砥 Jichu-to
(細かめの中砥)

光を反射させて撮影

仕上げ研ぎの最初に使った
滋賀県相岩谷産 Aiiwadani 
巣板 Suita

そして最終仕上げに
使った丹波砥石
研ぎ上がりは地・刃ともに
しっとりと深く落ち着き
何とも言えない魅力ある趣を
得ることができます
研磨力も強く
一旦研ぎ上げた返りを除去して
再度研いでみると
数回のストロークで
刃返りが出ています
これには驚かされます

研いだ鉋は佐野勝二作
昭豊銘・寸八
鋼は青紙1号と思われます


鉋をかけたMaple メープル材
逆目は完全に止まり
全体にシットリとした艶です

以上、紹介したのは
昔からガラスなどで行われていた
ラッピング研ぎと
同様の方法ですが
土台が変わると
研ぎ感や研ぎ上がりが
変わるのは興味深いところでした

2019年6月22日土曜日

ネコの検査官夏バテか・・?

製作中の19世紀ギター
Lacote タイプの
ネックとヘッドを継ぐ

動画UPしました
検査官、やる気なし・・笑