2014年1月20日月曜日

杭名砥・白巣板と京都産白巣板 砥ぎ比べ

前回紹介した、山口県岩国産・杭名砥の内
白巣板・蓮華2丁と京都産白巣板4丁とで
砥ぎ比べをやってみました
YouTube動画UPしました

砥いだ鉋は前回と同じ石社鉋寸八
研ぎ始めは前回の杭名砥浅黄で
砥ぎ上げた状態から行いました
これは前回の最終研ぎ
硬口の浅黄で砥いだ鋼部分の砥ぎ傷です



最初は杭名砥のやや柔らかめの白巣板
この画像と次の砥ぎ上がりの画像は
前回UPしたものを使いました




刃先の拡大画像は新たに砥いだものです
鋼の砥ぎ傷は浅く刃先部分は傷が消えかかっています
これで充分仕事で使えるレベルです



次は杭名砥のやや硬めの蓮華巣板
これも前回UPした画像です




上の画像では、地鉄には針気状の傷が確認できますが
鋼には及んでおらず 
鋼は更に砥ぎ傷が細かくなり、消えかかっています



次は京都奥ノ門産白巣板


硬さは普通で、反応よく心地よく砥ぐことができます
奥ノ門産独特のザリザリとした研ぎ感です




研ぎ感同様、鋼の砥ぎ傷はやや粗く深い感じです



次は京都梅ヶ畑・奥殿産巣板で美しい紅色の紅葉が出ているものです


やや硬めですが良く反応し
奥殿産としては比較的滑らかな研ぎ感です




上の奥ノ門産よりは細かめの傷ですが
やや粗い感じを受けます
奥殿産巣板は研磨力がある分
粒度が細かめでも
このように砥ぎ傷は比較的粗めで深く付きます



次は同じく梅ヶ畑・菖蒲産の蓮華巣板です
全面に蓮華が出ている珍しいものです


やや硬めですが菖蒲産独特の滑らかな研ぎ感です


地鉄は日本刀のように美しく研ぎ上がっています
鋼も光るほどに研ぎ上がっていて
さすが菖蒲産といったところです


砥ぎ傷は浅く、拡大画像も文句なしです



最後に京都新田産の白巣板です
現在、新田山を掘っておられる森砥石さんも
これは初めて見たというほどの珍品です


両側の様子
途中に蓮華のようなものが確認できます


硬めですが反応良く、心地よく研ぐことができます


全体にピカリと光る砥ぎ上がりですが


鋼の砥ぎ傷は砥石の質の割には粗めで
深い傷が付いています
砥石は砥いでみなければ分からない
ということを改めて感じました


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