2025年2月7日金曜日

岩佐又兵衛が描いた琵琶


江戸時代初期の絵師
岩佐又兵衛が「堀江物語絵巻」に
描いている琵琶

撥面に満月が付けられて
いるので、平家琵琶と思われる
柱(ju: fret)が
省略されているのが惜しい

こちらは「浄瑠璃物語絵巻」に
描かれている琵琶
とんでもない代物で驚かされる

まず撥面の位置がおかしい
琵琶の撥面は
覆手 bridgeの上に
貼られるものだが
これは覆手の下に貼られている
それから、鶴首がなく
柱ju:fret が現代の
中国の琵琶のように
腹板(響板)に付けられている
サウンドホールの
三日月も位置がおかしい

こちらは「小栗判官物語絵巻」に
描かれている琵琶

上の浄瑠璃物語絵巻の
琵琶とよく似ているが
撥面の位置は正しい
柱の付き方は
浄瑠璃物語のものと同様
異様である

これも同様
この絵は以前紹介したものです

通常の琵琶

また、岩佐又兵衛が描いた
「月見西行図」には西行の歌が
したためられているのだが
よく知られている西行の歌とは
ちょっと違っているのは
なぜか・・気になる
よく知られている西行の歌は
「月見ばと 契りおきてし 
ふるさとの 人もや今宵 
袖ぬらすらむ」だが
岩佐又兵衛の西行図では
「契りおきてし」が「契りていてし」となっている
歌全文は
「月見はと 契りていてし
ふる郷の 人もやこよひ
袖ぬらすらん」
意味は同様で問題ないのだが
これは又兵衛の記憶違いなのか
どうなんだろう

万華鏡シリーズ
鉱石の寄せ集めを覗く

覗いた鉱石

こちらは藍銅鉱
青と緑のバランスが美しい

黄鉄鉱化したアンモナイト化石と
エスカルゴの殻

表面が金属化した
アンモナイト化石

この化石の珍しいところは

アンモナイトの連室細管が
立体的に露出しているところ



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