大巌銘寸八で19世紀ギターの横板
メープル薄板を削ってみました
画像では分かりにくいですが
削り肌は曇っていて
深い逆目を完全に止めることは
できませんでした

逆目は完全に止まっていない
昨日のホンジュラス·ローズウッド削り
のままメープルを削った状態
やや刃先が摩耗しています
深い逆目を止めるため
刃口を狭くした
これは樫材の小片を
瞬間接着剤で接着しただけです
そして研ぎ
研ぎ上がりの状態
別の角度で撮影
この艶の感じは
青紙スーパー鋼でしょうか
グラインダーをかけて
火花が飛ばない鋼は
ハイス鋼、燕鋼tsubame-hagane
そして青紙スーパー鋼があり
これらの鋼は天然仕上砥で研ぎ上げると
炭素鋼や通常の青紙鋼よりも
艶が引けた状態に研ぎ上がります
その中で青紙スーパー鋼は
やや艶がありピカリと光ります
これは燕鋼ですが
あまり艶がありません
ハイス鋼はさらに曇ります
そして青紙スーパー鋼
上の大巌銘の研ぎ上がりに
似ています
ベトナムのDinh Duy Tonさんという方が
日本の木工道具、鉋と下駄屋鑿nomiを
提供して下さいました
ノミは会津刃物鍛冶の名工
重利銘の十能鑿と片十能鑿
そして鉋も名工碓氷健吾氏の寸八鉋で
銘は大巌
鑿はあまり使う機会はなさそうですが
取りあえず研ぎ上げ
試してみたいところです
鉋はこちらで使えるように研ぎ直し
台も再調整し、いろいろ削っていきます
その都度報告します。乞うご期待!
重利銘の十能鑿と片十能鑿
十能鑿は身幅37mm
片十能鑿は身幅87mmもある
碓氷健吾作と思われる
大巌銘寸八鉋
Dinh Duy Tonさんの
研ぎも見事です
裏金(押え金)の先端を
深い逆目を止めやすいように
60度ほどの角度で研いだ
こんな感じ
台を少し修正して
さっそく試し削り
これから作る筑前琵琶の撥
ホンジュラスローズウッドの
厚み減らしをやってみた
堅く粘りのある材質だが
3分ほど削っても刃先は
ビクともしていない
通常の鋼haganeの鉋ならば
刃先が白く摩耗しているところだが・・
鋼は何だろう
グラインダーにかけると
火花はほとんど飛ばない
ハイス鋼だろうか
19世紀ギターの力木加工のため
小鉋を研ぐ
そして力木の接着面の仕上げ
これはラコート·タイプの裏板
そして初期ミルクール·タイプの裏板
接着
2台分の力木接着完了
音作りをほぼ終えた状態
これは次回製作する
Laprevotte
ラプレヴォット·タイプの裏板
この後、ヴァイオリンの裏板のように
膨らみを付けて彫っていく
鉋研ぎ、一挙八枚
メープル鉋がけ
響板スプルース鉋がけ
響板のサウンドホール縁飾り部分の加工
出来上がり