2025年9月20日土曜日

幻の鉋鍛冶職人、重勝

 

日本の刃物に造詣の深い
ベトナムの彫刻家
Dinh Duy Tonさんから
会津刃物と会津出身とされる
東京鉋、重勝を提供頂いた。
重勝鉋はたいへん珍しく
今ではほとんど入手不可能
重勝は会津出身とされ
明治時代に東京で鉋鍛冶として
数年間活躍した幻の鍛冶職人
とされている。当時の鍛冶職人は
日本古来の鋼(玉鋼)を
使っていたが、重勝は初めて
洋鋼(輸入鋼)を使ったことでも
知られ、当時の名工、國弘、
義廣、石堂是一(千代鶴是秀)
などを凌ぐ鉋を
鍛えていたとされている。
千代鶴是秀は後にそれを見習い
洋鋼を使うようになったことは
よく知られています。

左は会津刃物鍛冶
重政銘の鉈nata

重勝鉋は外丸なので
平鉋に改造して使う予定

重勝外丸鉋は
身幅45mm



グラインダーで刃先を平に削り
まず裏出し




裏出し完了
この後、裏押しを行い
研ぎ上げる

研ぎ上げた状態
鋼はグラインダーをかけた
火花の飛び方は炭素鋼系で
おそらくスウェーデン炭素鋼と
思われる
地鉄jiganeは緻密で
当時の日本刀のような感じ
おそらく和鉄と思われ
緻密で美しい
明治30年頃の会津鉋の
地鉄に見られるものと
よく似ている

裏刃の様子

古い台に収めて
寸二平鉋として復活

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