2015年5月2日土曜日

古い会津鉋で補強材の厚み仕上げ そして膠接着

製作を始めた2台の
特注小型モダン・タイプ(弦長630mm)の
補強材の厚みを仕上げているところ

先日紹介した古い会津鉋
重高・寸六(玉鋼)を
ここでは中仕工鉋として使いました
その前に硬い欅材を削ったりした
にもかかわらず
まだまだ切れは軽く

刃先もほとんど変化はありません
驚くべき永切れです・・

こちらは仕上げ削りに使った
重則寸八(玉鋼)ですが
それほど削らなかったので
刃先はほとんど変化はありません


猫も舌を巻いている・・?


猫パンチの動画YouTubeにUPしました

そしてニカワ接着



2015年4月30日木曜日

古い会津鉋 重高を仕事で使う

昨日紹介した古い会津鉋
重高寸六を新しい台に挿げる
と言っても、¥3000ほどの既製品の
二枚刃鉋を購入
その台と押金を転用する

こうすると、台だけ、とか押金だけとか
買うよりもかなり安価に
そして時間を短縮して
済ませることが出来る
これを作って下さったメーカーには
申し訳ないけども
どうぞご勘弁を・・

古い会津鉋は身の厚みが薄いので
馴染みに1.5mmほどの板を接着

出来上がり
右は以前紹介した
同じ重高銘の小鉋(身幅35mm)


銘振りから、左の寸六は初代
右の小鉋は二代目と思われます


左の寸六は刃口が広かったので
補修しました

さっそく仕事で使う
製作中の2台の
特注小型モダン・タイプの
補強材を荒削りしてみました

荒削りながら、艶のある美しい鉋屑です


荒削り終了

寸六の方は刃先はほとんど変化ありません
かなりの強靭さに驚きました

昨日も紹介した研ぎ上げた状態の
拡大画像(約180倍)

こちらは二代目の小鉋
寸六よりはかなり少ない削り量でしたが
刃先はかなり白く磨耗しています
一般的な鉋はだいたいこんな感じです

研ぎ上げた刃先の状態は
同じ重高銘の影響か、よく似ています 


2015年4月29日水曜日

古い会津鉋 重高を入手

古い会津鉋、重高銘を手に入れました
昔の寸六で身幅は寸六としてはやや狭く約62mm

かなりひどい状態ですが


何とか研ぎ上げることができました
仕上げは先般紹介した
茨城県産赤沢砥を使ってみました



錆がひどかったので鋼が切れないか心配でしたが
何とか大丈夫でした

鋼は玉鋼と思われ、強靭な焼きが入っている感じです

刃先の拡大画像(約180倍)
その割りには刃先は精緻で
これは期待が持てそうです
明日、台に挿げる予定

2015年4月28日火曜日

工房の様子 ニス塗りを終え次の2台に取りかかる

石斛(セッコク)が付いた石の上にいるアマガエル
こちらは微妙に緑色が残っていて
石斛の枯れ枝を模したような模様が出ている・・


朝、鉢植えの山芍薬が蕾になっていた


それが昼には咲いていたのでビックリ・・


これは隣りの敷地から生えているもの


毎年この時期に可憐な花が咲く
何という花かは知らない・・



さて工房の様子
製作中の2台の特注ギター
ニス塗りを終えました







こちらは修復中の19世紀ギター
裏の埋木部分はまだまだ塗り重ねる必要があります


表面側は完成



その間に次の特注小型モダン・タイプ2台を
進めていきます


響板のサウンドホール縁飾り





ニスを塗るとこのようになります



こちらは裏板




ここのところ堅木削りで
主力で使っている鉋
左から、天水(たかみ)銘寸四(鋼は白紙1号)
義廣銘寸四(鋼は青紙)、清忠銘寸二(鋼は青紙)


特に右端の清忠銘寸二は特筆もの
刃角度が30度ある影響か、かなり永切れする
しかも切れは軽い
鋼は青紙と思われます
左端の天水銘は白紙1号
中央、小熊さんの義廣銘は青紙
これまでローウッド削りには燕鋼の鉋を使っていたが
この3丁に比べると切れが重いので
ついついこちらに手が伸びてしまう・・


小熊さんの義廣銘寸四(身幅6cm)で仕上げたローズウッド
逆目は完全に止まっている



厚み設定では古い会津鉋 重丸を使う


あまり永切れはしないが
切れが鋭いので
心地よく削ることができる




響板の仕上には 長光銘寸八 二枚刃(鋼は炭素鋼)を使用