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2023年5月11日木曜日

勾玉首飾り 狛犬のコマったくん


これまで集めたり
作ったりした勾玉を
使って首飾りを作ってみた

これは糸魚川産の翡翠hisuiを
使って自作した勾玉




狛犬のコマったくんに
着けてみた

こちらはいつも着けているもの

これも自作したもの

2021年3月24日水曜日

私市円山古墳の出土品

 
昨日紹介した
京都府綾部市にある
私市円山古墳(きさいち・まるやま)
の発掘調査報告書から
興味深いところを紹介しておこうと思います

まずは鉄刀


そして両刃morohaの鉄剣


茎nakagoの様子
剣は三種の神器の一つです
この剣を銅剣とする説も
ありますが
八岐大蛇ヤマタノオロチを
退治した際に尾から
出てきた剣は刃先が欠けていた
とあることから
この剣は鉄であったのでは
ないか、とする説もあります



そして二つめの銅鏡
銅鏡は白銅製



三つめ、勾玉
これらは碧玉製と
説明されています

細長い管玉は両側から
穴が開けられてますが
硬い碧玉にこのような
加工が出来る
というのには驚いてしまいます
現代の電動工具や
ダイヤモンド・ビットを
使っても3mmほどの穴を
1cm貫通させるのに
30分はかかってしまいます
考古学関連の本などでは
このような穴は
石の錐で開けたのだろうと
説明しているものがありますが
実際にやってみると
すぐに石の錐が折れてしまって
絶対に無理です
こういった穴は鉄や銅などの
金属でなければ開けることは
出来ません
実際にやったことがない人は
鉄や銅では碧玉などよりも
柔らかいのに
どうして削ることができるのかと反論しますが
古代の人は賢かったのですね

こちらは刀子tohsu
短い小刀


これは槍鉋(鉇)
yariganna

どちらも全体の長さが
十数センチなので
鉇と呼ぶよりも
生反り小刀namazori
と呼びたいところです

これは弥生時代中頃
紀元前3世紀頃の遺跡
石川県小松市にある
出土した柄付きの鉇だそうです
刃の部分は判然としませんが
柄の加工には轆轤rokuroも
使われていて
細かい装飾まで施されています


その他の出土品

素晴らしいセンス!
中東あたりの雰囲気があります

マグカップまで!

翡翠hisuiの勾玉
ヒスイの産地が近い影響か
美しい翡翠が使われています
縄文時代に作られたものも
含まれているような気もします

2021年2月7日日曜日

古代遺跡 玉造工房跡

 
福岡県北九州市にある
城野遺跡の方形周溝墓
子供を埋葬したと思われ
サイズは小さい

参考までにこの画像は福岡県志免町にある亀山古墳の子供用と思われる石棺


これは大人用の石室
内部は全面に朱が塗られている

さて、城野遺跡の
小さな石棺内部には


このようなものが描かれていて
方相氏とする説もある


発掘調査報告書では


実測図はこうなっている


これが方相氏
四つ目らしい


宮中で大晦日に行われる
追儺tsuinaで
魔を払う神として
登場するとされている

城野遺跡では
玉造工房と思われるところも
発見されている


出土した翡翠製勾玉
翡翠はおそらく新潟県の
糸魚川産と思われる


出土した砥石


主に勾玉の背面部を
磨いたものと思われる




こちらは
北九州市の城野遺跡から
西へ60kmほど離れた
糸島市にある潤地頭給遺跡
uruujitohkyu-iseki

出土している砥石
他にも多く出土していて
砥石好きとしては嬉しい・・
HPの出土砥石参照下さい

石製品の原料となる
水晶(画像左)と碧玉hekigyoku
碧玉は出雲(島根県)と
但馬(兵庫県北部)が
産地として知られているので
そのどちらかから
運ばれてきたものと思われる

参照:兵庫県三田市から
出土している砥石と碧玉

2020年3月30日月曜日

世界樹 神樹 そして扶桑

先日、知人から
教えてもらったのですが
これは島根県にある
出雲大社に飾られている
「いのちの根」というもの
だそうです

ところが、「いのちの根」と
同じようなものが
バチカンにある
パウロ6世記念ホールの
ステージに飾られている
というのです
不思議・・

これは北欧神話に登場する
世界樹・イグドラシル
北欧神話大全から引用)
宇宙樹、神樹、生命の木とも呼ばれ
古代メソポタミア、インド
中国、メソアメリカなどの
神話にも取り上げられて
います

メソポタミアの生命の木

インドの世界樹

これは中国の世界樹

メソアメリカ
マヤの世界樹・セイバ

世界樹は木の根と樹が
描かれるのが普通ですが
このように、神樹として木の
上部だけ描かれるものもあります
日本や中国では扶桑
(ふそう)とも呼ばれています

これは東南アジア
アンコールワットの
遺跡のレリーフ

これは古代中国
四川文明の三星堆遺跡
から出土している
青銅製の「神樹」です
九つに枝分かれ(九支)
していて、高さは
3メートル以上あります

これは奈良県天理市の
石上(いそのかみ)神宮
に伝来している古代の鉄剣
「七支刀(しちしとう)」
ですが、これも神樹を
表現している
とする説があります
幹と枝を含め
七つに分かれています
銘文判読の一例 
表:泰■四年十■月十六日
丙午正陽造百錬
■七支刀■辟百兵宜供
供侯王■■■■作

裏:先世以来未有此刀
百濟■世■奇生聖音故為
倭王旨造■■■世

また、石上神宮に
所蔵されいる
勾玉の中には
古代の扶桑に比定
されている京丹波亀岡
の桑田郡(こおり)で
見つかっているものも
あります
桑田郡については
後にも述べますが
以下、日本書紀の記述を
紹介しておきます

「昔丹波國桑田村有人、
名曰甕襲。則甕襲家有犬、
名曰足往。是犬、咋山獸名
牟士那而殺之、則獸腹有
八尺瓊勾玉。因以獻之。
是玉今有石上神宮也。」

読み下しますと
「昔、丹波の国の
桑田村にミカソという
者がいた。ミカソの家には
アユキとい名の犬がいた
この犬が山の獣の
ムジナ(アナグマ)を
い(くい)殺した
その腹の中に
八尺瓊勾玉があったので
石上神宮に献上した」

先に述べたように
扶桑の地は京都府
亀岡市にあった桑田郡
(くわたのこおり)に
比定する説もあります。
その地の一宮は出雲大神宮
なのですが、ということは
「いのちの根」が島根県の
出雲大社にあり
「生命の樹・扶桑」が
亀岡の出雲大神宮にあった
ということになるのです
また、その神社の近くには
ピラミッドのような巨石が
鎮座する出雲神社がある。
謎が謎を呼びます・・