平家琵琶の製作に取りかかる
甲はブラックウォルナット
腹板のタモ材
これは正倉院に
所蔵されている鼓の残欠
革の部分は正倉院に関する
書物では不明とされているか
革についての説明は
なされていない
ところがつい先日手に入れた
1951年(昭和26年)に
岩波書店から出版されている
岩波写真文庫「正倉院」では
「皮は犬といわれ」と
2002年〜2004年にかけて
正倉院所蔵の皮革の
材質調査が行われ
転手(糸巻き)の加工
旋盤加工を終えたところ
八角形に削り出来上がり
鹿頸shishikubiは
胴体に接着はせず
抜き差し可能
遠山enzanの様子
絃を張った状態
メキシコのギターには
このように木の塊から
彫り出すやり方も
あるようですが
この画像のように
魂柱が付けられているのは
始めて見ました
接着されているようです
現在製作中の五絃琵琶
腹板(響板)の裏側には
力木と魂柱を合体させたような
補強材が付けられている
メキシコには
西洋の大航海時代に
スペインから様々な文物が
もたらされていますが
このような楽器が伝わり
現在も使われています
こちらはこれは
スペイン、コルドバから
出土している11世紀の小箱の彫刻
下の画像のバルバットによく似ている
6弦だが糸巻きペグは琵琶と同様の形状
撥bachiは使っていないようだが
楽器胴体はリュートのように丸まっておらず
琵琶のように胴体の厚みは薄く
裏側はやや膨らんだ程度のように思われる
琵琶のルーツとされる
ペルシャのバルバット
こちらは13世紀
鎌倉時代に描かれた
日本の琵琶
製作中の五絃琵琶
腹板の厚み出し
裏側は彫り跡を
残したままとする
虹kou(又は堰sekiと
呼ばれる補強材)を
作っていく
鉋屑もくもく
小さな廻し挽き鋸で挽く
このように接着する