ラベル 音楽 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 音楽 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年11月11日月曜日

自作楽器演奏 そして鳳凰のような雲

 

昨日は兵庫県小野市の
エクラホールで
自作楽器3台の演奏を
披露することができました





前日土曜日の夕日



鳳凰のよう



製作中のルネサンスギターの
ヘッドインレイの参考になった


2024年11月7日木曜日

三味線の歴史

昭和38年(1963年)に発行された
三味線音楽史から引用
江戸時代に描かれた図

これは江戸時代中頃
延宝年間に畠山箕山によって
書かれた三味線に関する記述




三味線を弾くときに使われた
様々な撥bachi 
江戸時代の屏風絵に
描かれたもの
三味線は室町時代
永禄年間に琉球から
日本に伝わったとされていて
当初は琵琶法師が
琵琶の撥を使って
弾いていたらしい

永田法順氏による盲僧琵琶










2024年7月8日月曜日

謎の楽器


先日紹介した田能村竹田
Tanomura Chikuden
が描いた「琵琶行」の琵琶の絵は
三味線のように見えると書いたが

「近世畸人伝」で紹介されている
池大雅 Ike-no-Taigaでは
琵琶のような形をした三味線が
描かれている(挿図絵師は三熊思孝)
トルコのサズのようでもあるが
胴体はサズのように膨らんではおらず
平らなように見える
謎が深まる・・

トルコの楽器サズ
形は似ているが
胴体はボウル状になっている

キルギスのコムズという楽器
これは胴体が平たい

ベトナムの月琴 gekkin
は丸いが田能村竹田が描いた
琵琶のようにも見える


2024年6月7日金曜日

熊沢蕃山 集義外書 雅楽解


熊沢蕃山の集義外書を入手
和綴じの糸が劣化していたので



新しい糸で綴じなおした


こちらは参考のため
雅楽解をデータベースから
ダウンロードさせてもらい
印刷したものを和綴じに
しているところ

出来上がり


子供の音楽教育について
書かれたところ
「人心は生ものなれば うごかぬといふ事なし 善にうごかさざれば悪にうごくもの也 是以聖神の御代には天地の律呂をうつして糸竹の楽(楽器)をつくり 人心を正道にあそばしめて邪欲をふせぎ給へり 今の琴、琵琶、和琴、笛、篳篥(ヒチリキ)、笙(ショウ)、太鼓等の楽器なり 常に一二人楽(がく)して楽むには箏(コト)、琵琶ばかりにてもよし 管も達すれば一人楽してもたのしむものなり、箏、琵琶は達せざれども二人同絃なれば(合奏すれば)たのしび(楽しみ)になるもの也 楽のけいこの初は音律よきものを師とし 笙笛のせうか(唱歌)を習たるよし 幼少におとな(大人)まじり幾人も一度にうたひぬればはやく通ずるものなり 其中に音に器用なるものあればわきわき(脇々)をもひきたつるものなり 楽音によく通ずれば淫声は好まさるもの也 昔は源平の武士皆管絃に通じたり 奥州の忠信、陣のいそがはしきにも水戸まで琵琶をもたせたるにて知べし」

2024年4月30日火曜日

ボエティウス キタラと弥生時代の琴


5世紀から6世紀のイタリアの賢人
ボエティウス(古代ローマ末期の哲学者、政治家)は
古代ギリシャのソクラテスのように
政敵によって訴えられ、反逆罪で死刑になり
44年の生涯を閉じている
ソクラテスは毒杯を飲まされているが
ボエティウスは拷問によって処刑されたらしい
ボエティウスの著書は日本語にも訳されていて
処刑される前に書かれた「哲学の慰め」は
1969年に出版されたものを持っているが
「音楽教程」はこれまでほとんど見当たらなかった
それが昨年11月に新訳で発刊され
喜び勇んで手に入れた



哲学の慰め


「音楽教程」は当時の楽器と音楽の基本が述べられていて
楽器について興味深いところをちょっと紹介
当時も音楽コンクールが行われていて
通常は楽器に7弦のキタラ(リラという7弦の竪琴を
演奏家用として箱型に改造したもの)が
使われていたが、それを11弦に改造した楽器を
使った参加者が王と監督官に叱責されている

リラ(7弦)

リラを改造したキタラ

ここで興味が湧くのは
7弦の竪琴に単純な構造のリラと
箱型に改造したキタラの存在

これは日本の弥生時代の琴にも同様のものがあり
板に弦を張った単純な構造のものと
現在の琴のように箱型にして
音量が増すように工夫されたものがある
弦の数は5本、6本、7本と様々だが
リラやキタラとほぼ同様なのが興味深い

江戸時代に平田篤胤が著した仙境異聞では
天狗にさらわれた寅吉少年が
仙界で見た琴も紹介されているが
それは真鍮の弦が11本張られている
また、ボエティウスは音楽については
プラトンを引用し「世界のアニマ(魂)は
音楽の調和と結び付けられている」
と述べているが、日本の秀真伝(ホツマツタエ)では
歌と合わせて琴を奏すれば
言語明白になり
五臓六腑(いくらむわた)が整うと説明されている
言霊(ことだま)のはたらきを一層発揮するために
琴は大切なものとされていた
仙境異聞でも、 音楽を伴った仙界の舞
天地の神に捧げるために行われ
そのときにはア・イ・ウ・エ・オ・・の50音が
奏楽に合わせて一言ずつ発せられ
それに振りが付けられているのです