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2016年2月1日月曜日

工房の様子 次の製作に取りかかる

次の製作に取りかかりました
これは30年以上寝かせた響板材
ドイツ・スプルースと
フランス産エピセア

今回は特注小型モダン・タイプ(弦長640mm)と
特注マリアハープ2台

響板の荒削り(通称皮むき)は

二寸鉋(身幅約8cm)が便利
どちらも古い鉋で


ニカワで接ぎ付けたところ

その後、切り抜き
鋸は新たに手に入れた欄間挽き用ミニ鋸



OLFA製の替刃式廻し挽き鋸も
試してみました



ホルダーの反対側には
カッターナフもセットされている

挽き痕も問題なし


こちらは特注マリアハープの裏板
右はウォルナット材で、左はタブノキ材

初めて使うタブノキ材を荒削り

削った感じはウォルナット材に似ていて
かなり粘りがある

木口を藤四郎銘組鑿で削ってみる

削った肌の質感もウォルナットに似ている

こちらは小型モダン・タイプの裏板になるメープル材
これは20年ほど寝かせたもの


3台分の響板と裏板が揃いました


2016年1月26日火曜日

千代鶴是秀作 藤四郎銘組鑿 五分を仕事で使う

藤四郎銘組鑿の五分(15mm幅)を
仕事で使ってみました

これまでいろいろと試し削りを行い
刃先はこのようにボロボロの状態ですが

それでも堅い本黒檀の木口を
軽くサクサクと削ることができます
これには驚きました
しかも刃角度は23度と本来は小刃を付けた
研ぎ角度と思われます(参照
刃先が白く磨耗していても
優れた刃物はよく切れるのですが 
ここまでの切れ味のものは
初めて体験しました・・

通常はノミで削った後
ヤスリやサンドペーパーで仕上げるのですが
これはこのままでも充分です



2016年1月23日土曜日

千代鶴是秀作? 藤四郎銘六分ノミ 削り比べ

これは数日前のものですが


藤四郎銘組鑿の六分(約18mm)と
同じ幅の薄ノミ(弘正銘)で
削り比べをやったものです



他の幅のものと同様
切れに独特の粘りと
コントロール性の良さを感じます

弘正銘は特殊鋼(ヤスキハガネ青紙か)ですが
切れに鋭さはありますが
ややザラ付きを感じます
その分、藤四郎銘に比べるとコントロール性に劣ります
それでも手持ちの中ではトップクラスの切れなのです



刃角度はどちらも約28度

2016年1月22日金曜日

特注マンドラにアームレストを接着する

この作業で藤四郎銘組鑿
八分(刃幅24mm)を使ってみました

アーム・レストを接着するこの部分は
微妙な曲面になっているので
刃物がよく切れて
コントロール性が優れていないと
仕事にならないのです



接着完了


使った八分追入鑿Nomiは
昨日、本黒檀で削り比べをやったもので
そのままの状態で使いましたが
切れには何ら問題はありませんでした

その後、このように柔らかいスプルースの
薄片をブツ切りしましたが

これも問題なく
スパッときれいに切れています
よく切れないと薄い軟材なので
潰れてしまうのです

2016年1月21日木曜日

藤四郎銘組鑿の一寸、そして八分に小刃を付ける

研ぎ角度の低い(約23度)ものは
刃先に小刃を付けて使ったもの
という工藤一男氏の助言を得たので

刃先角度を約28度で小刃を付けてみました
これは一寸幅(約30mm)のもの

使った砥石
左から中砥ぎに使った佐伯Saeki砥(硬口)
その右は中砥の三河名倉砥(ボタン層)
次は仕上砥ぎに使った奥殿産戸前

さっそく試し削り
楽器製作ではこの使い方が多いのですが
鎬面が狭いので
やや使い難い感じです

これは大工さんがホゾ穴掘りで
よく使う向きですが
面がピッタリと合っているので
たいへん削り易い


ついでに八分幅(24mm)も
小刃を付けてみました
小刃の刃角度は約28度

こちらで主力で使っている
八分幅の薄ノミと削り比べをやってみました

薄ノミは今はもう打たれていない弘正銘
鋼は特殊鋼(ヤスキハガネ青紙と思われます)

手持ちのノミのなかではトップクラスの切れなのですが

藤四郎銘には及びませんでした
こちらの方が切れが軽く
コントロール性も優れています 
当然と言えば当然ですか・・

裏の様子

刃角度の様子