古い会津鉋(福島県) 重春銘の鉋身を入手
身幅約44mmの外丸鉋だったが
平鉋用に研ぎ直す
重春は以前、銑センを紹介したことがありますが(参照)
それを分割し小刀として使っています(参照)
鋼は玉鋼と思われますが
切れ味良く、刃先も強靭なので
この鉋にも期待したいところです
最終仕上げには若狭の田村砥を使ってみた
これはかなり硬めの戸前だが
長い太い筋が全く当たらない
不思議な仕上砥・・
刃先は問題なく研ぎ上がっている
研いだ感じでは鋼の強靭さが伝わってきました
身はかなり薄く、身の両端から中央にかけて
凹状に削そぎ落とされている
これは古い会津鉋の特徴の一つでもあります
特に背側は顕著に凹んでいる
中古の台に収めてみた
以前挿げていた身よりもかなり薄く
このように馴染み面に板を貼り付けた
出来上がり
Maple材で試し削り(YouTube動画UP)
動画のコメント欄で
この自家製の万力について問い合わせがあったので
反対面の画像をUPしておきます
粘りの強いメープル材の荒削りでも
威力を発揮してくれました
削り肌の美しく、逆目もほぼ止まっています
その後数日間、仕事でいろいろなものを削りましたが
刃先はまだまだ持っています
かなり強靭で永切れします
小鉋の一員として加わってもらいました
左端が今回の「重春」
その右は新潟与板の舟弘さんの「天酔」、その右は同じく「天慶」
右から二番目は東京の神田さんの「も作」
右端は古い大阪鉋「勘兵衛」