2020年5月30日土曜日

琵琶の撥と撥面の絵について


鎌倉時代初めに書かれた
順徳天皇が新たに琵琶を
作ることになり
その撥面に何を描くか
という御前会議の様子
いろいろと興味深い

この部分は
琵琶の名器玄上
genjo(玄象)の
撥面の絵についての説明

これは玄上ではありませんが
正倉院に所蔵されている琵琶

撥面の絵は
左に傾けて演奏するときに
絵の天地が正しくなるように
描かれている



これは拙作の平家琵琶

こちらも鎌倉時代の初めに
書かれたとされる古事談から
村上天皇が琵琶の名器
玄上を弾いた記録
水牛の角の撥が使われた
というのは興味深い

こちらは正倉院に
所蔵されている
紫檀製の琵琶の撥


これは象牙を染めて
模様が彫られてた
撥鏤bachiru 製の撥

先端が弦で磨られて
白い象牙の地が見えている

拙作の平家琵琶の撥
通常、琵琶の撥は
ツゲ材で作られる

また古今著聞集には
琵琶の名器
玄象についての逸話も
取り上げられています
玄象が紛失し公家が驚いて
陰陽師に秘法を命じ
27日間修すると
朱雀門(南門)から
琵琶の首に縄を付けた
状態で降りてきた・・
こういったことは
だいたい鬼の仕業と
いうことになるのですね


こんな感じでしょうか・・


2020年5月29日金曜日

ギターのブリッジを作る

クラシックギターの
ブリッジを作っていく







カマ挽き鋸





コテノミ

左はヤスリを焼き戻して
自作した2.5mm幅のノミ



古い会津刃物から
自作した豆鉋



弦穴はフリーハンドで
開けている





出来上がり


2020年5月28日木曜日

藤原定家 明月記から

藤原定家の明月記を
久しぶりに引っ張り出して
眺めているのですが


鎌倉時代初め頃の
世間の様子を
おぼろげながら
伺うことができます
以下、目録から気になる
記述を少し紹介
しておこうと思います
「南方に光る物あり」
何でしょうか
気になります・・
承元元年は西暦1207年
四月二十一日の日記です

ここにも「光る物あり」

ここには
「昼に星を見ることあり」
と記されています
これは超新星の爆発
という説もあるようです

「奇星現る、客星出現」
これも超新星でしょうか
あるいは彗星でしょうか

「住吉神社鳴動、占いあり」
不吉なことがあると
陰陽師などに命じて
占っていたものと思われます


「月輪の中に星あり」

「岩清水(八幡宮)怪異
金峰山怪異、占いあり」

「冷泉門の前に奇物あり」
これは何か気になります・・

「飼い猫を外に放したら
犬に食い殺された」
これは気になるので

本文を見てみようと思います
承元元年(1207年)
七月四日の日記
「鶴乗軒 犬帯綬するを
恥じるといえども」
などという記述は
大切に猫を飼っていた
という例えと思われますが
意味がよく掴めません
大意は
「一昨年から飼っている
猫を昼間庭に放したら
犬に殺されたので
それ以来、猫は飼っていない
その猫は女房が
大切に育てていたが
他の猫のように
鳴き声を発することがなく
また、家の壁に隙間があり
隣の家とも隔たりがないため
多く見られる野良犬に
襲われたのかもしれない」

2020年5月26日火曜日

ディタルハープ完成

今回作ってもらった
ロゼッタは

部分的に
色を付けることに
しました


こんな感じです
響板には生命の木
宇宙樹を描きました
木に実っている星は

このように
八角の実で印を作り
それで押したものです

そして弦を張り
出来上がり

半音レバーを
取り付けた状態