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2022年1月7日金曜日

職人歌合絵巻で遊ぶ


作業の合間にちょっと遊ぶ
自作した職人歌合絵巻を
巻物にしていく
自作といっても
データベースから
ダウンロードさせてもらった
画像を和紙風A4用紙に印刷
それを糊付けしたもの
それを巻物にするための
芯棒を作っているのがこの画像

これはヒノキ材
ここのところ
堅い紫檀材ばかり加工
しているのでヒノキが
豆腐のように柔らかく感じる

ナタで荒加工


鉋で丸めていく


長さを決める


巻き絵を接着して
出来上がり

江戸時代の蒔絵箱に納める
鶴岡放生会職人歌合絵巻

こちらは
三十二番職人歌合絵巻
市販されている
縮小版モノクロ巻物なので
自分で適当に色付け

色付け完了





2022年1月2日日曜日

梁塵秘抄と白拍子


ここ1ヶ月ほど
後白川院が著した
梁塵秘抄歌詞集に
目を通しているのですが
これは平安時代末に流行した
今様に魅せられ、打ち込んだ
後白川法皇の足跡
とも言える記録です
後白川院は十数歳の頃から今様を歌い始め、40数年間「今様」を好んで続けたことで知られています。これほど長年に亘って今様を続けた人は今様の名人にもいなかったとされていて、後白川院はその徳についても述べています。
その一節「心を致して神社・仏寺に参りて歌ふに、示現(じげん:神による奇跡)を被り、望むこと叶はずといふことなし。官(つかさ)を望み、命を延べ、病をたちどころに止めずといふことなし。云々」

後白河院の今様の師は乙前という60歳代の白拍子とされていて、
姿はこのような感じだったのでしょうか(東北院職人歌合から)・・
後白河院は十数年乙前に師事したとされ
乙前は84歳で亡くなったことが院によって記されています。

職人絵に描かれている
白拍子

同じく白拍子

こちらは七十一番職人歌合から
白拍子とくせまい舞(曲舞舞)

江戸時代初めの画家
海北有雪によって描かれた
曲舞舞の踊り子

同じく「くせまひ舞」図

今様については
枕草子や源氏物語にも
書かれているようです
この絵は枕草子絵巻から
無明という銘の琵琶について
描かれている場面


当時の合奏図

2021年6月18日金曜日

尾形月耕 職人図


幕末から明治にかけて
活躍した尾形月耕が
描いた職人図
江戸職人百姿から
鋸と砥石が描かれたものを
紹介しておこうと思います
まず、鋸の目立て師

将棋盤職人
製材の様子は興味深い

附木職人

水が張られた盥に
大きめの砥石が
デンと据えられている
この時代の特徴的な砥石

神社で使われる三方
など木の器を作る
木具職人

仕上げ砥石も見られる

石工

石加工に使う刃物を
研いでいる図は珍しい

琴・三味線職人
この図では琵琶は
見られない

整理された鉋の様子

版木職人

後ろに桶に入れられた
砥石が置かれているが
作業をしている脇にも
小さな砥石が置かれている
少し切れが鈍ったときに
ササッと刃付けを
したのだと思う

櫛職人

様々な鋸が興味深い

挽物職人
足踏みの轆轤rokuroが
描かれているのは珍しい

ついでに鍬形蕙斎
Kuwagata keisai が
描いた江戸職人尽図から
煙草tabako屋

ここにも水を張った
盥taraiに砥石が
置かれています


床屋

剃刀を研いでいる様子

2021年6月10日木曜日

鋸いろいろ


両端は手許にある
小さめの窓鋸
右端は270mmの導突窓鋸
左端は刃渡り一尺
約300mmの伐採用窓鋸
中央は265mmの替刃鋸
刃は通常の江戸刃
このサイズと身厚の
窓鋸があれば
乾燥材の製材の幅が
広がるような気がする
窓鋸は縦挽き、横挽き
どちらも対応できる




左端の一尺窓鋸は
伐採用のためか
身の厚みが刃先から
背にかけて徐々に
薄くなっている
右側の2枚は身の厚みは
全体に均等

それぞれの挽き幅
左からレザーソー0.8mm、
導突窓鋸0.5mm、
一尺窓鋸1.5mm 

製材用のガガリ鋸

以下、描かれた
江戸時代の鋸いろいろ
和漢三才図絵で
紹介されている鋸
ノコキリ

人倫訓蒙図彙
Jinrin-kunmou-zui
で紹介されている鋸
角細工師
象牙を挽いている鋸は
現在の導突鋸のように
背が付けられている

大工daikuと木挽kobiki

変わった鋸

さし物師(指物師)

桶結師
okeyui -shi

臼師usu-shi

茶杓師
chashaku-shi
竹を挽く鋸も
象牙を挽く鋸のように
背が付けられている

櫛挽師
kushihiki-shi

面打師
menuchi-shi

木彫師
kibori-shi 

仏師busshi