2016年2月7日日曜日
2016年2月4日木曜日
産地不明の仕上砥 池ノ内産か・・
産地不明の仕上砥石を入手
コッパだから驚くほど安価
こういった砥石の産地を想像するのは楽しい
表面の質感や研ぎ感、研ぎ上がりは
京丹波八木Yagi町池ノ内産に似ている
寸八鉋で試し研ぎ
やや柔らかめでザクザクと研ぐことができる
研磨力は強い
荒い研ぎ感にもかかわらず、鋼Haganeは
ピカリと光るほどに研ぎ上がっている
これは池ノ内、八木ノ島、など八木町や
その北の園部町芦谷産によく見られる特徴だが
黄板は池ノ内がほとんどなので、京丹波産と
すれば池ノ内産が有力候補
芦谷産は研いだ感じがかなり違う(参照)
ところが、それによく似た研ぎ上がりの
仕上げ砥石が関東の茨城県にもあるので厄介・・
これは茨城県赤沢産の黄板Kiita
地鉄Jiganeの研ぎ上がりや鋼Haganeの
研ぎ上がりは池ノ内産とそっくり・・
しかし、表面の質感はかなり違った印象を受ける
左が赤沢産で右が今回入手した産地不明のもの
赤沢産の方が、質感が冴え、艶がある
これは京都の梅ヶ畑産によく見られる質感で
この赤沢産が東物に交じると外見では
見分けるのは不可能だが
研ぎ感はかなり違うので
実際に使ってみると違いは歴然としている
こちらはまた別のものと並べたもの
中央が今回手に入れた産地不明のもの
左端は産地がはっきりしているもので池ノ内産
右端は某有名砥石販売店で
中山産として売られていたもの
これはどうみても池ノ内産
表面の質感である程度分かるが
使ってみると、はっきりと分かる
前の写真と左右が入れ代わっているが
左端が中山産として売られていたもの
薄皮の肌の状態で産地を同定するのは困難
私は全く分からない
これは池ノ内産
そしてこちらは中山産として売られていたもの
丹波産独特の吸水のしかたが見られる
表面の冴えも中山産とは思えない
研ぎ感、研ぎ上がりは池ノ内産とソックリ
2016年2月3日水曜日
四分鏝鑿 コテノミを新調
急遽四分(12mm)コテ鑿が必要になったので
市販品を入手
これを打って下さった鍛冶屋さんには
申し訳ありませんが
短いものが必要なので、カットさせてもらいました
グラインダーで形成した状態
ダイヤモンド砥石で荒研ぎした状態
裏を研ぎ上げた状態
鎬面を研ぎ上げた状態
ここまで所要時間は約40分
最終仕上げは福井県中井産の仕上砥石を
使いましたが、やはりこの砥石はいいですね
使った砥石群
上段は裏研ぎ専用仕上砥
左、新田産戸前、右は中山産合砥
新田戸前は鎬面の研ぎにも使用
下段は左から、シャプトン刃の黒幕grit320
その右は佐伯砥grit約800→
砥沢虎砥grit約1200→
三河名倉(ボタン層か)grit約2000→
福井県中井産仕上砥
柄も3cmほど短くしました
2016年2月1日月曜日
工房の様子 次の製作に取りかかる
次の製作に取りかかりました
これは30年以上寝かせた響板材
ドイツ・スプルースと
フランス産エピセア
今回は特注小型モダン・タイプ(弦長640mm)と
特注マリアハープ2台
響板の荒削り(通称皮むき)は
二寸鉋(身幅約8cm)が便利
どちらも古い鉋で
右は重利銘会津鉋
左は田圃義廣
ニカワで接ぎ付けたところ
その後、切り抜き
鋸は新たに手に入れた欄間挽き用ミニ鋸
OLFA製の替刃式廻し挽き鋸も
試してみました
ホルダーの反対側には
カッターナフもセットされている
挽き痕も問題なし
こちらは特注マリアハープの裏板
右はウォルナット材で、左はタブノキ材
初めて使うタブノキ材を荒削り
削った感じはウォルナット材に似ていて
かなり粘りがある
木口を藤四郎銘組鑿で削ってみる
削った肌の質感もウォルナットに似ている
こちらは小型モダン・タイプの裏板になるメープル材
これは20年ほど寝かせたもの
3台分の響板と裏板が揃いました
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