前回紹介した初弘鉋三点のうち
鉋身だけだったもの二点を
台に挿(す)げました
初代・初弘の台付き寸六は
前回研いだ状態では
削り肌に微細な筋が見られたので
前回よりも細かく研ぎ上げてみました
使用砥石は、中砥:シャプトン
「刃の黒幕」1000番→1500番→
丹波岡花産青砥(粒度細かめ)
仕上研ぎ:中世中山・天井巣板→
大平産戸前
ギターの補強材に使う、軽くパサパサの
スプルースを削ってみました
今回は問題なく仕上がりました
鋼は炭素鋼系で、研いだ際の刃返りは
スウェーデン鋼のような感じですが
強靭で中研ぎにけっこう
時間がかかりました
その分、仕上研ぎも丁寧に
少なくとも鏡面近くまで仕上げないと
削り肌に影響がいくようです
研ぎ上げた状態では60倍の
マイクロスコープで確認しても
刃先に問題はありませんが
ハード・メープルを削った後に見てみると
微細な刃こぼれが確認できました
刃角度が22度ほどで、蛤刃に研いだので
結果24度くらいにはなっていると
思いますが
それでもハード・メープルを削るには
ちょっと酷かもしれません・・
あとの二丁は明日UPします
2 件のコメント:
永弘がとてもよかったので初弘も買って見ましたが私のはあまり堅木向きではないようです。
ちなみにたぶん三代の作です。
杉などはスカーっと切れるのに堅い木ではすぐに切れ止みますね。
最近は、三条あたりの鍛治屋さんに狙いを付けて手に入れて試してます。
まだこれはというほどのものには出会っていませんがいつか手に入るのではないかと。
初弘の炭素鋼のものは、強靭に仕上られていますが
その分、刃こぼれしやすいのかもしれません。
研ぎ角度も21度くらいに設定されているので
その影響もあるのかもしれませんが・・
当時は天井板など杉を削ることが多かったのでしょうね。
画像中央の身が短いものはハード・メープルを削ったら
大きく刃がこぼれました。
ですから昨夜焼き戻しをしてみました。
約170度で二時間。
これでほぼ改善されたようです。
削り肌も滑らかで艶が出ました。
青紙鋼の初弘はたいへん優れている感があります。
軟材から硬材まで削ってみましたが、切れ味よく永切れします。
初代。金井とも比べてみましたが、台の口などに
違いがあるものの初弘の方に軍配が上がりそうです。
これらのことは午後からUPしようと思っています。
コメントを投稿