2014年6月24日火曜日

鴻山寸八と佐野勝二作「千代鶴」寸八 削り比べ

先日紹介した
先代・千代鶴貞秀作「鴻山」銘寸八2枚のうち


画像右側のものを研ぎ直しました




刃角度は約28度
鋼は特殊鋼系


台も修正し、使えるようにしました


同じような古さで同様の特殊鋼が使われた
佐野勝二作と思われる「千代鶴」銘寸八(画像左)とで
削り比べをやってみました(YouTube動画UPしました)









削ったのは桑材
これを荒削りしました




こちらは鴻山・寸八


これくらいの削りではまだまだ切れは止んでいませんが
佐野勝二・寸八と比べると
やや刃先の磨耗が多い感じです



こちらは佐野勝二作と思われる
「千代鶴」銘・寸八


刃先はほとんど変化がありません 

2014年6月23日月曜日

鋼の不思議


知人から貰った某有名メーカーの鉋身(右端・小鉋)を
台に挿げ、仕事で使ってみました
鋼は超特殊鋼系を思われますが
研ぎ上げるのになかなか苦労しました・・


左の2丁は、前回紹介した古い会津鉋
左が重輝銘、右は重春銘
鋼はどちらも玉鋼と思われます


製作中のマリアハープのブリッジ加工に使ってみました
材は深いカール杢のブラック・ウォルナットと
杢なしのブラック・ウォルナット

左端の重輝で荒削りを
そして右端の某有名メーカーのものと
その左の重春で仕上げ削りをやってみましたが




仕上げ削りは重春の玉鋼の方が切れが軽く
しかも永切れしました




これはマリアハープ4台分のブリッジ仕上げに使った状態の
某有名メーカーの刃先
仕上げ削りに使ったにもかかわらず
かなり刃先が白く磨耗しています


こちらは荒削りに使った玉鋼の重輝
削った量ははるかに上のものより多かったのですが
刃先はそれほど磨耗していません
上の某有名メーカーの鋼は硬く研ぎ上げるのに苦労しましたが
この玉鋼は楽に研ぎ上げることが出来
しかも永切れするのですから
鋼(はがね)というものはほんとうに不思議です・・


これは仕上げ削りに使った玉鋼の重春
これはそれほど使わなかったので
ほとんど刃先に変化はありません



出来上がった楽器4台のうちの3台




2014年6月21日土曜日

工房近辺の自然 自然の造形物

こちらではようやくアジサイが咲き始めました


咲くとこんな感じ(昨年の様子)



工房裏でよく見かける蜘蛛(クモ)の巣


同じ所に上下に棲み分けて巣がかかっていました
同じ蜘蛛でも巣の形状に好みがあるのかな・・



これは毎年咲く八重咲きのドクダミの花





野生のタンポポのようだが
あまり見かけない花弁の形状・・



今年はセッコクもよく咲きました


紫色のセッコクは今年初めて咲いた・・


ポトリと落ちていたスズメの卵


こうしてしげしげとよく見てみると
何と素晴しいデザインであるか・・
前衛墨絵のよう・・



これも工房の裏で毎年咲く
野生化したアサガオ

2014年6月18日水曜日

楽器木地磨き サンドペーパーかけ

楽器の木地磨きの様子

空研ぎ用のサンドペーパー各種
私は木地磨きにはこれだけで済ませています
荒磨きは#150、仕上げは#220か#240






ギターも同様のやり方をしています

この作業の後、オイル・フィニッシュを行いました
使ったオイルはプラネットカラーの艶消しタイプ


2014年6月16日月曜日

刃物いろいろ


ギターのフレット溝切り用としてピッタリの
替刃式ノコを近所のホームセンターで見つけました


竹挽き用の鋸で、新潟三条のものだということです
刃多楽という銘がなんともニクイ演出で・・





6月14日~15日に
新潟県の与板で開催された「ミニ削ろう会」に参加するため
移動中の知人が一昨日工房に寄ってくれました

お土産で木材や大工道具をたくさん頂きましたが
これはその一部で古い三木の鉋
先代・千代鶴貞秀作の「鴻山」銘
先代の鴻山は今ではなかなか手に入らないとか・・