2017年2月13日月曜日

19世紀ギターのフレット交換

フレットの交換を終え、高さを揃えているところ

自分で改造した3種類のヤスリを使う(参照


4弦のペグ穴の補修も行い、完成

2017年2月11日土曜日

牛骨の板フレットを作る

磨耗したフレットを交換する
19世紀ギター
楽器は19世紀初頭のフランス
ミルクール製

1フレットから8フレットまで交換する
フレットの素材は牛骨ということが判明
以前の修理で合成接着剤が使われていて
熱や水分で剝すことができなかったので
削り取ることにした

牛骨の板状フレットを作っていく


鋸ヤスリが大活躍



ヤスリで厚みを仕上げているところ

8フレットを入れたところ
後に外すことも考慮して
牛骨の板フレットはごく軽く打ち込み
熱や水分で軟化する接着剤で固定しておく
使った接着剤はコニシボンドのハイスティック

2017年2月7日火曜日

削り難い材を削る

 楽器の側板4台分を一気に削る
所要時間、約3時間
荒削りに使った羅生門・寸六
特殊鋼(おそらく青紙1号)は切れが重いので
このウォルナット材には使えるが
さらに粘りの強いメープルやタブノキでは
使う気になれない・・


仕上げ削りは古い東京鉋の長光・寸八
炭素鋼なので切れが軽い
特に長光は切れの鋭さもあり、永切れもする

タブノキの深い逆目も完全に止まっている

こちらはメープル
これくらいの杢、逆目は簡単に止めることができる



使った鉋
左端は長光・寸六(炭素鋼)この長光は
刃先の強靭さはそれほどでなないが
切れの軽さは手持ちの鉋の中ではトップクラス
刃の砥ぎ角度は30度ほどにしているが
それでも切れは軽い
その右は羅生門・寸六(特殊鋼)
その右は初弘・寸六(おそらく初代・炭素鋼)
右端は長光・寸八(炭素鋼)



2017年2月3日金曜日

The Guitar in Italy

作業中、注文していた「The Guitar in Italy」
という本がイタリアから届く
50ユーロ、170ページ
18世紀後期から19世紀にかけての
イタリアのギターが豊富に紹介されている
これはイタリアのリュート製作家で
この本の著者の一人でもある
Anna Radiceさんが案内してくれたもの
興味がある方はAnna Radiceさんまで問い合わせてみて下さい
annaradice@tiscali.it




2017年2月2日木曜日

三田市立図書館で古墳の出土物の展示


兵庫県三田市Sanda-cityにある市立図書館
市内の古墳から出土している
金属器の展示がなされています(2月5日まで)
三田市には600基ほどの古墳があるということで
今回の展示は6世紀頃の3ヶ所の古墳から出土した金属器が
保存処理を終えたのを機になされ
「よみがえるいにしえの副葬品」と題して公開されている
ここに紹介したのはその一部

これは冠などの装飾金具 

付けられている丸いものは
ガラスでしょうか・・


これは折れた直刀の元部分と鍔Tsuba



これは銀象嵌Zouganが施された刀装具


文様は隼人紋でしょうか・・参照 

これは鉄に鍍金Tokin(金メッキ)がなされたもの


鉄製の鏃Yajiri
惚れ惚れとする造形・・


左上は鉄釘らしい 

短めの直刀
茎Nakagoの穴も確認できる

馬具と鹿の角で刀装された刀子Tousu


大刀の飾り金具