日本刀に関する本を新たに
3冊手に入れました
まず、画家「かつきせつこ」
さんによる絵本
対象は鎌倉時代の
日本刀作りの技法を
ほぼ手中に収めたとされる刀工・松田次泰氏
それから研ぎの立場から
日本刀の謎に迫る
刀剣研ぎ師の倉島一氏による「日本刀 謎と真実」
倉島氏による鎌倉時代の
名刀の反りの考察は
特筆ものです
一言で言えば当時の
名刀の反りの多くが懸垂線に
依っているというもの
これは日本の建築物の
屋根の反りなどにも
取り入れられているものです
このことと、西洋の楽器などがフィボナッチ数列による
黄金比に依っていることが
多いということに
共通したものを感じます
一般的に、日本刀を焼入れすると刀身が反ると
言われていますが
先に紹介した松田氏の
焼き入れでは
刀身は反らないのだそうです(そういう技術がある)
このことから、鎌倉時代の名刀の反りも焼入れによる
偶然の反りではなく
刀匠による意図どうりの
反りであると松田氏は
主張されています
このことは
たいへん興味深い・・
こちらは日本刀の科学的研究の先駆けとも言える
俵国一氏による
「日本刀の科学的研究」
こういった研究書が戦後間もない昭和28年(1953年)に
出版されているということに
驚いてしまいます
装丁は当時一世を風靡した
版画家の棟方志功
出版当時の俵国一氏近景
出版された当時
氏は82歳だったということで
この研究は明治39年10月から
大正13年の10月まで18年間
行われたということです
松田次泰氏によると
この研究書は現在の
日本刀の世界では
ほとんど無視されているということですが
松田氏にとっては
この本に書かれてあることは
鎌倉時代の日本刀作りの方法そのものなのだそうです
この研究にあたって
当時の鑑定家・本阿弥光遜氏の
監修の下で刀匠・笠間繁継氏が実際に作刀に
携わったということです
研ぎについても
砥石と研ぎ傷の写真を交え
詳細に記されています
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